四千頭身、蛙亭など有力者が次々脱落…「M-1グランプリ3回戦進出」が一流芸人の証と称される理由
いまや年末の風物詩と言っていい『M-1グランプリ』。最も面白い漫才師を決める本大会はお笑い芸人の登竜門となっており、今年の出場者数も8540組と史上最多を更新している。 【写真】い、いかつい……! M-1の審査員を務めている松本人志「マッチョすぎる」プライベート姿4連発! 一般の人からすると、テレビ放送されない”敗者たち”に興味を持つことは難しいかもしれない。しかし出場者たちは、8月から1回戦を開始。テレビ放送もなく、なかなか世間の注目を浴びにくい段階から人生を賭けた勝負を繰り広げている。 テレビ放送に出演できるのは、敗者復活戦に出場できる準決勝敗退以上の芸人たちだけ。そのため「3回戦敗退」というとすごくないように思われがちだが、実はかなり有名な芸人たちも続々と脱落している。 「今年のM-1では、四千頭身、宮下草薙、蛙亭など第7世代の中でも有名な芸人たちが脱落しました。出場者は前年に比べて1279組も増えています。今回3回戦を突破したのは123組で、準々決勝に進むことができたのは倍率にすると約69倍という狭き門です。以前から“3回戦がM-1のひとつの壁”と言われてきましたが、出場者数の増加を考えると、さらに”とてつもない壁”になっています」(芸能ライター) 今年はバラエティ番組で活躍する鬼越トマホークやティモンディ、SNSなどで人気を博している土佐兄弟なども3回戦で敗退している。 SNSでは3回戦で敗退した芸人に対して、《こんなに面白くても敗退するのか……》《蛙亭とか実力のあるコンビも敗退していて衝撃を受けた》など、実力者が早々に敗退してしまう『M-1グランプリ』のレベルの高さに対して、驚愕(きょうがく)する声があふれていた。 「テレビで放送される準決勝以降に注目が集まるのは当然ですが、3回戦以降は実力派芸人や才能のある新人だけに絞られます。いまはYouTubeで予選のネタも見られますが、3回戦出場者はどの芸人もしっかり作り込んだネタを披露しています。3回戦を見れば、M-1出場者の平均レベルがどれだけ上がっているか確認できると思います」(前出・芸能ライター) ファイナリスト経験のある「もも」も、’21年の決勝進出以降3回戦の壁を超えられていない。さらにキングオブコントで優勝を果たしているコロコロチキチキペッパーズも、何度も3回戦の壁に阻まれている。 『M-1グランプリ』を創設した島田紳助は「3回戦までいけない人は違う仕事を選んだほうがよい」という意味で年齢制限を設けたことを、今田耕司が明かしている。しかもM-1のエントリー数は、創設当時に比べて6倍近くになっている。つまり3回戦まで進めるのはほんの一握りで、いまや3回戦出場は“実力者の証”と言えるだろう。 年々ハードルが上がり続けている『M-1グランプリ』。果たして、今年はどの芸人が優勝の栄光をつかむことになるのだろうか。
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