取得財産でポルシェ2台とハーレー1台を購入 検察の追及受け「あっ車、買った」と告白 紀州のドンファン公判 被告人質問詳報
「紀州のドン・ファン」と呼ばれた和歌山県田辺市の資産家、野崎幸助さん=当時(77)=に致死量の覚醒剤を飲ませて殺害したとして殺人罪などに問われた元妻、須藤早貴被告(28)の第21回公判が15日、和歌山地裁で開かれた。3日目となる被告人質問を実施。検察側が野崎さんの死への感情を問うと、被告は「どちらかといえば無」「目の前にいるなら文句を言ってやりたい」と述べた。 【写真】「ゴム手袋をつけて…」元妻・須藤早貴被告が語った紀州のドン・ファンとの“初夜” 若者口調で感情露わに ■不審な検索履歴 まず検察側が俎上(そじょう)に載せたのは、被告の検索履歴。平成30年2月に野崎さんと結婚して以降、「老人 完全犯罪」などと検索していた。一方、被告はこれまでの被告人質問で、「昔から殺人事件とかグロテスクな事件を調べるのが好きだった」と述べ、こうした検索や動画の閲覧は趣味の一環だと説明していた。 検察官「(29年6月に)『切り裂きジャック』との履歴がある。これが事件に関することを初めて調べた」 被告「もっと前から高校生ぐらいから」 検察官「履歴に『サイコパス』ともある。サイコパス診断をしたことがあるのか」 被告「あります」 検察官「あなたは自身がサイコパスだと思っているのか」 被告「思わない」 検察官「サイコパス診断の結果は」 被告「覚えていない」 被告は淡々と検索履歴の説明を続ける。 ■「覚醒剤 過剰摂取」と検索 検察官「30年2月28日に『完全犯罪』と検索している。きっかけは」 被告「いや、ないし、ただ事件ものが好きだから調べた」 検察官「『老人 完全犯罪』と検索したときに野崎さんのことは思い浮かべたか」 被告「思い浮かべていないです」 検察官「全く?」 被告「はい」 被告はこれまでの審理で野崎さんに覚醒剤の購入を依頼され、同年4月上旬に密売人と接触したと説明。密売人と連絡を取ったその日に「覚醒剤 過剰摂取」と検索していた。 検察官「注文した量が過剰摂取か気になったのか」 被告「いや、思っていないです」