中国、「台湾独立派」に対し死刑含む処罰指針-頼政権に一段と圧力
(ブルームバーグ): 中国当局は21日、「台湾独立派」を処罰する司法手続きの指針を発表した。裁判は被告が出席しなくても行えるとし、特定の犯罪に対する死刑を含む刑罰を定めた。台湾の頼清徳政権に対し圧力を一段と強めている。
中国の最高人民法院(最高裁)と最高人民検察院 、複数の省庁が発表した指針によれば、有罪判決につながる可能性のある活動には、台湾の国際組織加盟を推進することや他国との公式交流や軍事的接触を行うことなどが含まれる。
中国国務院台湾事務弁公室の陳斌華報道官は同日の記者会見で、台湾の大多数の人々を狙った指針ではなく、「一部の頑迷な分離主義者だけを標的にしている」と述べた。
中国は5月、台湾の政治コメンテーター5人に制裁を科すと発表。5人の発言が中台間の「敵意と対立をあおった」という理由だが、こうした制裁措置はほとんど象徴にすぎない。
中国が台湾に圧力-頼政権発足控え政治コメンテーター5人に制裁
ただ、今回の指針は今後も中国の路線に従わない台湾のメディア関係者を中国が標的にし続ける可能性があることを示唆している。ある条項では、「教育と文化、歴史、ニュースメディアの分野において、台湾が中国の一部であるという事実を故意にゆがめたり、改ざんしたり」すれば処罰の対象となるとしている。
中国は台湾を領土の一部と主張しているが、民主進歩党(民進党)の頼政権はそうした「一つの中国」という立場を認めていない。
原題:China Fleshes Out Laws Targeting Backers of Taiwan Independence (抜粋)
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