「何をしてくれてるんだ」自民・非公認候補に2000万円問題 身内からも党批判が続出 牧島かれん候補は「いい加減にしてくれよ」
「いいかげんにしてくれよ」「何をしてくれているんだ」
選挙が始まって以降の石破茂首相(67)も迷走。当初の「裏金議員も原則公認」方針が不人気と見て一転、旧安倍派幹部ら12人を非公認にした。しかし、結局は非公認候補の選挙区支部に公認料相当の活動費2000万円を支給していたことから、“厳しい姿勢はポーズ”と批判に晒されている。 そうして自民党への逆風はさらに強まった。神奈川17区の情勢分析では、例えば日経新聞(10月25日付)が「佐々木氏が依然として(略)ややリード」と報じている。 冒頭に記した“非・裏金候補”の執行部批判は、牧島陣営に重苦しい空気が漂うなかで飛び出した。 26日午後、小田原駅近くで演説した牧島氏は支持者らを前に、「今やるべきは政権交代じゃない、世代交代だ」と繰り返し強調した。 たしかに、石破氏は67歳、最高齢の幹事長就任となった森山裕氏は79歳だ。牧島氏はこう憤った。 「選挙期間中も、“いいかげんにしてくれよ自民党”とみんなも思っているでしょう。私も思っていますよ」 投開票4日前の10月23日に発覚した「2000万円問題」が念頭にあるのか、こう続けた。 「何をしてくれているんだという思い(がある)。でもだからこそ、私はあの場所に戻らなければならない」
小泉進次郎氏は「2000万円問題」に言及せず
これに先立ち、応援演説に立った当選同期で、元デジタル副大臣の小林史明氏(41)(広島6区)も「なぜ牧島かれんさんが必要か、それは自民党がダメだからです」と執行部批判を展開した。 「ズレてんですよ、何やっているんだと(言いたい)。だから、私たちは自民党を変えるために小泉(進次郎)さんを担いで総裁選を戦ったが、変えられなかった。でも、今やってみて、やっぱりズレている」 その小泉進次郎・選挙対策委員長も駆けつけたのは、同区がいかに瀬戸際にあるかを象徴している。小泉氏は、牧島氏に向けられた逆風について言及した上でこう訴えた。 「自民党が反省しなきゃいけないところ、変わらなきゃいけないところ、ダメなところを中から変える実務的な能力を持っているのは牧島かれんさん候補だ」 ただ、小泉氏は、悪手となった「政治とカネ」をめぐる対応については、「執行部の一員である私を含め全体の責任を背負うべき立場(の人)が背負えばいい」と述べただけで、2000万円支給の評価については言及せず。 与党過半数割れの観測も強まるなか、党内のあちこちから吹き出した執行部批判がどう影響するのか。選挙結果とともに目が離せない。
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