サムスン、ASML製半導体装置の受け取り延期 米新工場=関係筋
Heekyong Yang Hyunjoo Jin Toby Sterling [ソウル 18日 ロイター] - 韓国サムスン電子がテキサス州テイラーに新設する工場向けにオランダのASMLに発注していた半導体製造装置の受け取りを延期したことが、事情を知る関係者の話で分かった。 サムスンはまた、同工場に関して他の一部サプライヤーへの発注も控えているという。同工場で生産する半導体について、主要な顧客をまだ獲得していないことが背景にある。 170億ドルを投じて建設するテイラー工場は、同社が主力製品のメモリー半導体に加え、半導体受託生産に事業を多角化する戦略の肝となっており、設備納入の遅れは先行きに不安材料となる。 競合する半導体受託生産の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)や韓国のSKハイニックスはAI(人工知能)向け半導体の旺盛な需要を受けて高性能半導体の生産を増やしており、サムスンとの差が鮮明になっている。 ASMLは15日、2025年売上高見通しを下方修正。AI以外の分野が弱いことや、半導体工場の延期を理由に挙げた。 関係筋によると、サムスンのテイラー工場への出荷が遅れているのは、ASML製の極端紫外線(EUV)露光装置。 関係筋の1人によると、今年納入する予定だったが期日が過ぎてもまだ出荷されていないという。