/35 第78回大会(2006年) 王者・横浜、決勝最多21得点
3年ぶり11回目の出場の横浜(神奈川)と初出場の清峰(長崎)が顔を合わせた2006(平成18)年の第78回大会の決勝。横浜が21-0で清峰を降し、松坂大輔投手(中日)を擁して春夏連覇した1998(平成10)年以来、8年ぶり3回目の優勝を飾った。21得点は、春夏を通じて決勝での最多得点だった。 前年秋の九州地区大会で初優勝した清峰のエースは左腕・有迫亮投手。2回戦の東海大相模(神奈川)戦で延長十四回完投し、準々決勝で日本文理(新潟)を完封。準決勝では前田健太投手(米大リーグ・ドジャース)に投げ勝ってPL学園(大阪)を2安打完封し、長崎県勢として春夏通じて初めて決勝の舞台に進んだ。 一方、横浜は1、2回戦を1点差勝ちした後、準々決勝の早稲田実(東京)戦は斎藤佑樹投手(日本ハム)らを攻略して13得点。準決勝の岐阜城北戦でも12得点を挙げた。 決勝は、疲労から変化球の切れを欠いた有迫投手に横浜打線が襲いかかった。二回に越前一樹外野手と高浜卓也内野手(ロッテ)の適時打で3点先行。三回途中で有迫投手が交代した後も失策や四死球に乗じて加点し、六回には再登板した有迫投手らを攻め続け、9得点のビッグイニングを作った。 全5試合を先発した川角謙投手は直球とスライダーでコーナーを突き、6回無失点。2番手の浦川綾人投手も3回を無安打に抑え、零封リレーで歴史的大勝に花を添えた。戦後60回目の大会にふさわしい王者の戦いぶりだった。=つづく ……………………………………………………………………………………………………… ▽決勝 横浜 031209024=21 清峰 000000000=0