<虎に翼>「エンタメで描くことを当たり前にしていきたい」 脚本家が朝ドラで性的マイノリティーを描いた理由
吉田さんは、性的マイノリティーについて、理解を深めて偏見をなくしたいという思いがある一方、「当事者の方が矢面に立つべきではない」とも考えているという。
「当事者の方は教材ではないですし、『教えてほしい』と強いるのは違うと思うんです。それならば、エンターテインメントが知るきっかけになったらいいなと。本来は社会や政治が扱うべき問題ですけど、エンターテインメントを通して伝えていけるように、ないものにしないように、表現を続けていきたいです」と言葉に力を込めた。
そういったテーマを描く上で「間違うこともありますし、当事者の方を傷つけてしまって、深く反省したり、申し訳ない思いでいっぱいになることもありました」と振り返る吉田さん。
「それでも、『怒られるからやらない』『分からないからやらない』『だからエンタメで使わない』では、歩みが遅くなってしまう。演者さんに矛先が向かうのは嫌ですけど、私が怒られたり批判されるのは構わないので、自分でも学術書や研究書を読むなど勉強しながら、エンタメで描くことを当たり前にしていきたいです」と語っていた。