元”練習生”が現役K-1チャンピオンを告発「暴力で脅され日払いバイトの稼ぎを上納させられた」王者は「頼まれて生活の面倒を見ていただけ」と反論
「死にたい」と思って富士の樹海まで向かった
仕事中も頻繁に電話がかかってきたという。 「出られないと次に会った時に『必ず出ろ!』と殴られる。無理やり夜勤も入れさせられるので、昼夜休まることもありません。警備仕事の夜勤中にある3時間の仮眠タイムが、金子からの電話に悩まされない、唯一気が休まる時間でした。1年半で金子には200万円近い金を搾り取られたと思います。そして、私には同じくらいの消費者金融からの借金が残りました」(同) 12月下旬、Aさんは夜勤明けに電車とバスを乗り継ぎ、自殺の名所として知られる青木ヶ原樹海へ向かった。 「いくら働けど金子に巻き上げられ続ける。もう死にたいと思ったのです」(同) だが入り口でボランティアに呼び止められ保護される。警察から親元に連絡が行き、迎えにきた親に実家に連れ戻された。そして親にすべてを打ち明け警察に被害届を出すに至ったと話すのである。 「今は金子の洗脳からはすっかり目が覚めました。今でも格闘技界への思いが捨てきれない自分がいます。そんな世界で彼が脚光を浴びている姿を見るほど辛いものはない。運営にはベルトを剥奪し戦績を抹消して欲しい」
金子側の反論
金子はAさんの訴えにどう答えるのか。前編でも伝えたが、21年10月に起きた大怪我については「故意ではなく練習中に起きた事故」「なぜ3年経っていきなり被害を訴え出したのかわからない」と答えた。 またAさんが金子に送っていた自撮り画像に写っていた傷については、 「彼は他のジムにも通っていたので、他で負った傷だと思う」 と否定した。 では、Aさんが倒れるまで腹部を執拗に実戦用グローブで殴り続けた動画についてはどう答えるか。 「あれは彼がトレーナーになりたいと自分から言い出して始めたことです。パンチの質を確かめたい、自分の体で受け止めてみたいと言うので、私も自分の練習にもなるのでやっていました。顔は狙って打っていません、腹にはちゃんとプロテクターを入れていました。実際、彼は他の人にもこのようなパンチを受けるトレーナー仕事をやっていました」