中国東部で猛暑と干ばつ、6月としては史上最高44度越えの予報も 農作物にも影響
中国東部の済南市の路上で農産物を売る56歳の農業、リー・ウェイドンさんは、この街はストーブのように暑いと話す。山東省省都の同市は、もう1カ月以上猛暑に悩まされている。 地元当局は19日、高温警戒レベルを上から2番目の「オレンジ」に引き上げた。 近くの貯水池は、完全に干上がってはいないが、危機の兆候を示している。リさんによると、以前は道路の近くまで水辺が迫っていたという。 農家 リ・ウェイドンさん 「干ばつでないときは、道路からほんの数メートルの距離に水辺が広がっていた。今は水量が減り、干上がっている。ここから市の飲料水や、農業用水が供給されている」 こちらの農家の女性(70)は、この夏の植え付けシーズンにリンゴや桃などの作物を植えたという。女性は、それらの作物の90%が被害を受けたとみている。「1960年代の干ばつの時でさえ、今ほど干上がっていなかった」と女性は話す。「当時は春に1―2度雨が降ったが、今年は1度も降っていない」 中国国営中央テレビによると、小麦の生産地である河北省、河南省、山東省の一部地域では気温が約44度以上に達し、6月としては史上最高気温を更新する可能性があるという。