返礼品として追加された小型バス＝川崎市提供

　川崎市は、ふるさと納税の新たな返礼品として実際に運行していた小型路線バスなどを追加した。ふるさと納税制度による住民税流出に悩む市は、これまで工場夜景の見学ツアーなど多様な返礼品を用意しており、税収確保のための更なる一手を打った。 【写真】返礼品は「ラッコひとり占め」！？…鳥羽水族館のメイとキラを貸し切り見学＆飼育員と同じ朝食味わえます

　ふるさと納税に伴う市税の減収額（市民税の控除額）は年々増加し、２０２４年度は１３５億７８００万円に上る。全国４位の額で、市内の１年間のゴミ収集処理費用に相当するという。

　今回、返礼品として追加した小型バス２台は、いずれも全長約７メートル、幅約２メートルの３６人乗り。走行距離は約１０万キロで、市バスとして５年ほど使用された。寄付額は１台１３００万円。出品期限は１２月末までとなる。

　このほか、バスに搭載していた行き先表示器（寄付額７０万円）、ハンドルや降車ボタンなどの廃車部品セット（同１万４０００円）などがある。いずれも２４日時点で申し込み可能だ。

　さらに、同市中原区の市立井田病院で受診できる人間ドックも加わった。日帰り（寄付額１６万７０００円から）や宿泊、部位別など、種類も豊富にそろえた。

　市の担当者は「ほかの都市でもあまりない返礼品を用意したので、注目してほしい」と話している。