話題の彗星、人間国宝が撮影 「思った以上に長い尾」 大磯海岸で
この秋、大彗星(すいせい)になるかと期待される「紫金山・アトラス彗星」を、神奈川県大磯町在住の竹工芸作家で重要無形文化財保持者(人間国宝)の藤塚松星(しょうせい)さん(75)が撮影した。夜明け前の2日午前4時半前、大磯海岸から真東の、水平線に近い低い空に現れたところを、三脚を使ってカメラに収めた。藤塚さんは「思った以上に長い尾を引いて、見応えがあった」と話す。 【写真】竹工芸作家の藤塚松星さん=2023年7月21日、神奈川県大磯町大磯、足立朋子撮影 この彗星は昨年初め、中国の紫金山天文台と南アフリカのアトラス望遠鏡が相次いで発見した。計算では今年9月28日に太陽に最接近したあと、10月12日に地球に最も近づく。日本ではまず9月末から10月初めまで夜明け前の東の空に、その後いったん見えなくなるが、また中旬から夕方の西の空に現れる。今のところ、明るさは北斗七星などと同じ2等星ほどになる可能性があり、1997年のへール・ボップ彗星以来の肉眼で見えるほうき星と期待されている。
朝日新聞社