衆院選・最終盤 女の闘い「形勢逆転」選挙区も 松下玲子氏▼、福田かおる氏△、酒井菜摘氏△ 維新、大阪以外では苦戦も
【2024年秋・衆院選】政治ジャーナリスト・安積明子氏が分析 衆院選は27日に投開票される。16日発行の紙面で、政治ジャーナリスト、安積明子氏に各党の主な女性候補の序盤情勢を分析してもらったが、その後の選挙戦で、形勢が「逆転」した選挙区もあるという。安積氏があらためて終盤情勢を分析した。 【表でみる】夕刊フジが作成した「落選危機にある大物・著名候補21人のリスト」 過去最多となる314人の女性候補が出馬した今回の衆院選だが、最も目立った女性候補の一人が、東京7区(港区、渋谷区)で参院からのくら替え選挙に臨んだ自民党の新人、丸川珠代元五輪相(53)だ。安積氏は前回と同様、劣勢と分析した。 「有権者に『お助けください』とときに涙で呼びかけたと報じられたが、結局有権者に実務面での効果的なアピールができていない印象で、自民党員にも支持を広げられていないようだ」 一方、情勢が変化しているのが東京18区(武蔵野市など)だ。立憲民主党の新人、松下玲子前武蔵野市長(54)が「やや優勢」だったが、安積氏は、自民党の新人、福田かおる氏(39)に逆転を許したと分析する。 「福田氏は公開討論会でも冷静で、『外国人参政権』などをめぐる論争でも、意見がブレていた松下氏と対照的だった。元農水官僚でクリーンな印象の福田氏は有権者の反応も良く、自民党の『政治とカネ』の問題とも無縁でダメージは受けていない」 東京15区(江東区)では、前回「やや劣勢」としていた立民の前職、酒井菜摘氏(38)も「やや優勢」に逆転したという。 「組織的な選挙戦が奏功している。地元出身で無所属の新人、須藤元気氏(46)の存在は気になるが、自民の新人、大空幸星氏(25)も思ったほど伸びていない」 関西では京都1区(京都市の一部)で日本維新の会の前職、堀場幸子氏(45)は「やや劣勢」だ。安積氏は「維新自体に元気がなく、やはり大阪以外では厳しい」とみる。 日本保守党の勢いも注目さるが、「比例では近畿のほか、愛知1区(名古屋市の一部)で出馬した河村たかし前名古屋市長(75)の効果次第では、東海でも議席を獲得する可能性が出てくるかもしれない」と話した。 訴えは有権者に届いたか。