保管すべき「特定歴史公文書」誤ってシュレッダーに 東日本大震災時の職員派遣など県の会議録200ページ分 熊本
熊本県公安委員会は12月27日、将来的に「特定歴史公文書」として保管する予定だった「公安委員会会議録」を誤って廃棄したと発表しました。 【写真を見る】保管すべき「特定歴史公文書」誤ってシュレッダーに 東日本大震災時の職員派遣など県の会議録200ページ分 熊本 廃棄されたのは、熊本県公安委員会が保管していた「公安委員会会議録」1冊です。 県公安委員会によりますと、この会議録は、2011年に開いた県警の部長と公安委員による会議が約200ページ分記録されていて、内容は県警が行う交通安全キャンペーンの施策や東日本大震災の被災地への職員の派遣などが記されていました。 ■当直勤務中シュレッダーに… この会議録は今年(2024年)2月、熊本県行政文書等管理委員会が県に管理を移管したうえで、廃棄期限を定めずに保管する「特定歴史公文書」に指定していました。 ところが12月13日、2024年度に保管すべき文書の整理をしていた際に、この会議録が保管されていないことが発覚。 改めて調べたところ、今年8月に県公安委員会の事務室の職員が他の廃棄文書をシュレッダーで裁断していた際、誤ってこの会議録も処分していたことが判明しました。 本来は今年3月に他の16の文書を廃棄する一方、この会議録だけ保管する予定でしたが、3月中に廃棄作業が終わらずそのままになっていたことから、職員が当直勤務中に一人で裁断していました。 会議録に個人情報はなく、廃棄したことで公安委員会の運営などに影響はないということですが、県公安委員会は廃棄に関わった職員などの処分も検討しています。 県公安委員会の那須大輔事務室長は、「歴史公文書として保管することが決定していた文書を誤って裁断したということは大変遺憾であり、県民の皆様に深くおわびします。今後同じような問題を起こさないように再発防止策を講じます」とコメントしました。
熊本放送