サッシ外し侵入か...麻酔の吹き矢でクマ捕獲、山へ放す 福島・喜多方
福島県喜多方市熱塩加納町熱塩の民家で23日夕に発見されたクマについて、喜多方署などは発見から約21時間後の24日午後3時25分、麻酔の吹き矢で眠らせて捕獲した。クマは民家のない山奥に放された。男性にけがはなかった。 同署や市によると、クマは体長約90センチの成獣とみられる。24日午前11時25分に花火を使って周辺の山に追い払おうとしたが、民家から西に約50メートル離れた小屋に移動するにとどまった。午後3時25分、県野生生物共生センターの専門獣医技師が吹き矢を放ち、市鳥獣被害対策実施隊員らが捕獲した。 居間の机の上に置いてあった菓子などが食べ荒らされていたという。民家裏のサッシが外れており、そこから入り込んだとみられる。民家に住む男性は「クマは既に冬眠していると思っていたのでびっくりした。戸締まりをしっかりし、餌になるような食べ物を置かないようにしたい」と話した。 現場はJR喜多方駅から約11キロ北の山間部にある集落。同署は周辺への立ち入りを規制したほか、近隣住民に避難を呼びかけた。 同市熱塩加納町では、2日にも空き家にクマが入り込み、花火で周辺の山に追い払っていた。 24日午後4時ごろには同市熱塩加納町熱塩字向川原下甲の県道で、除雪作業中の男性がクマ1頭を目撃し、110番通報した。民家に入り込んだクマとは別のクマとみられる。
福島民友新聞社