野良猫のふてぶてしい佇まいに爆笑!「元極道と野良猫によるバトル」のゆくえは?【作者インタビュー】
“伝説の男”と言われた元組長・松方久秀が、突然庭にやって来た野良猫に振り回されていく様子を描いたドタバタコメディー「オヤジとにゃん吉」。いつ襲撃されるかわからない極道の世界で生きてきた松方と、野良猫として誰の庇護も受けることなく生きてきたにゃん吉、どちらも過酷な道を歩んできた両者の戦いに、読者からは「ほっこりする」「猫の無表情がかわいい」といった声が寄せられている。今回、作者の片倉頼(@kata_yoli)さんに話を伺った。 【漫画の本編】『オヤジとにゃん吉』の出会いを読む ■「にゃん吉は猫であって、彼が思っていることは我々人間には知ることはできない」 本作を描いたきっかけについて、片倉さんは「数人の漫画家で『ヤクザと猫』というお題で描く企画があり、それが始まりでした。猫のとてつもない魅力とそれによって激変する人間を見て衝撃を受けたことがあったので、それを描きたくて詰め込みました」と明かす。 松方を振り回すにゃん吉の無表情かつまんまるな姿は特徴的だが、「これはもう、完全に私の趣味です(笑)。自分が思う一番かわいいフォルムを目指しました!」とのこと。一方で、「野良猫のなかにも脱走したり、捨てられたりしたシャムの遺伝子を持った猫たちがいるそうです。にゃん吉は元々『マンチカンとたぬきのハーフ』という謎の設定から始まっているのですが、今となっては『雑種』なんだと思っています」と、にゃん吉の“背景”についても教えてくれた。 本作を描く中で意識しているのはどんなことなのだろうか。片倉さんは「にゃん吉は猫であって、彼が思っていることは我々人間には知ることはできないということです。見てる人間が勝手に解釈して、一喜一憂する。そこがおもしろいし、愛おしいと思ってます」とコメントした。 そんな片倉さんは猫を飼っているのか尋ねると、「実は私の元に猫がいたことはありません。長く一緒に過ごすと目や手が赤く腫れたり痒くなってしまうので、猫との生活は叶わぬ夢なんです。『オヤジとにゃん吉』には叶えられない夢を詰め込んでます」とまさかの告白。だからこそ、読者を惹きつけてやまないにゃん吉の姿が描けるのかもしれない。 取材協力:片倉頼(@kata_yoli)