専門性が必要なのに…学校管理職にはびこる誤解「少人数の特別支援学級なら…」。担任の5人に1人は未経験者、現場は試行錯誤を繰り返す
「私自身も元気をもらっている。少しでも生徒の役に立ているなら」と火野坂さん。池本正勝教頭(53)は「ボランティアが入ることで、課題に十分に取り組めていなかった生徒が積極的になった」と感謝した。 ◇特別支援学級担任とは 鹿児島県内の公立小中学校と義務教育学校で、特別支援学級を受け持つ担任は2024年度、小学校1443人、中学校551人の計1994人。女性が67.6%を占める。年齢構成は、50代が最も多く43.6%、40代21.9%、60代以上18.0%、30代10.0%、20代6.6%だった。特別支援教育の経験年数は、「0年」が最多の414人、「4~6年」389人、「10年以上」315人などと続いた。必須ではないが、特別支援学校教員免許状の所有率は32.5%にとどまった。
南日本新聞 | 鹿児島
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