米民主、挙党態勢演出に腐心 共和「独断専行」と批判
【ワシントン共同】米大統領選で、ハリス副大統領支持の流れを急速に固める民主党が挙党態勢の演出に腐心している。重鎮議員は拙速な態度表明を避け、民意に支えられた「ボトムアップ」の選出過程をアピールする。一方、共和党は「独断専行」と批判し、バイデン大統領からの正当性のない顔のすげ替えだとの印象付けに躍起となる。 「党内の幅広い層が熱狂に沸いている」。民主党の上院トップ、シューマー院内総務と下院トップ、ジェフリーズ院内総務は23日、ワシントンで記者会見し、ハリス氏支持が「草の根から」急拡大したと驚いてみせた。 21日にハリス氏が大統領候補に名乗りを上げて以降、対抗馬と目された州知事や議員が次々とハリス氏支持に回り、22日には重鎮ペロシ元下院議長も推薦。上下両院の党トップ2人による表明は、既に党の州知事全員や9割以上の上下両院議員がまとまった後だけに、しらけムードも漂った。 共和党副大統領候補のバンス上院議員は22日の集会で、民主党が一握りのエリートに牛耳られているとして「民主主義への脅威だ」と指弾した。