ラツィオでフル出場も決勝弾のFK献上の鎌田大地、伊解説陣からの厳しい批評は期待の裏返し?「試合は気に入らなかったが。彼の巨大な潜在力を目にしていない」
【欧州・海外サッカーニュース】ラツィオに所属する日本代表MF鎌田大地は、セリエA第13節のサレルニターナ戦で久々にスタメンに名を連ね、フル出場を果たしたが、『DAZN(ダゾーン)イタリア』の解説陣が見解を示した。 【動画】「まるでマレデッタ」鎌田が献上のFKからカンドレーヴァが伊解説陣も驚きの芸術弾!サレルニターナ×ラツィオ|ハイライト
セリエA開幕直後の出遅れを徐々に取り戻していたかに見えたラツィオ。スコアレスドローで終えた前節のローマダービーを経て、日本時間25日、今シーズン未勝利のサレルニターナとの一戦で勝利を目指したが、背番号10番ルイス・アルベルトや守備の要アレッシオ・ロマニョーリの欠場、マッティア・ザッカーニの負傷交代の影響も響き、フィリッポ・インザーギ率いる最下位のチームに1-2と逆転負けを喫した。
伊解説陣が見た鎌田の90分間
日本代表MF鎌田大地は、出場停止のルイス・アルベルトに代わって9月16日のユヴェントス戦以来となるセリエA先発出場を果たし、試合終了までプレーした。 指揮官のマウリツィオ・サッリは試合開始直前、『ダゾーン・イタリア』のインタビューで日本代表MFに言及。「“カマダ”のプレーをするように伝えた。他の誰かの不在を嘆かせる必要はない。ルイス・アルベルトとは特徴が異なるのだから、自身の特徴で勝負するべきだ」と語ったが、そんな鎌田の左インサイドハーフでの90分間のプレーを『ダゾーン・イタリア』の解説陣はどのように受け止めたのだろうか。 試合の実況を務めたエドアルド・テストーニ氏はまず「カマダが“ルイス・アルベルト”を務める」と紹介。「ルイス・アルベルトのいない中盤のボール支配が重要になる」と述べ、鎌田と右IHのマテオ・ゲンドゥージ、アンカーのダニーロ・カタルディの3人のプレーに注目した。 解説を務めた元イタリア代表のエマヌエレ・ジャッケリーニ氏は、前半の日本代表MFのプレーについてコメントすると、「カマダはあまりビルドアップに関われていない」と主張。「先ほどはボールロストしていたのを見たが、体の使い方もやや甘いところがあるように見える。だが、もっと試合に入っていく必要がある」との見方を示した。 またテストーニ氏は「ルイス・アルベルトがいないと、ラツィオはカマダに対し、ルイス・アルベルトになるように期待しているように見える」と指摘。「確かにルイス・アルベルトは重要な選手だが、カマダは異なる選手だ」と語り、日本代表MFに背番号10番の役割を求めることは無理難題との見解を示した。 これには元イタリア代表MFも同調し、「その通りだ。カマダはどちらかというと、ビルドアップやラストパスよりも、飛び出しを特徴とする選手だ」と解説。そのうえで「それでもラツィオは、彼を必要としている。彼の力も必要なんだ」力説し、別の形での鎌田の貢献に期待を寄せた。 さらにジャッケリーニ氏は、これまで鎌田が十分な出場機会を得られなかったことも、チームへの適応の障害となっているとして理解を示した。 「他のリーグからやって来て、すぐさまサッリのメカニズムに溶け込むのが簡単ではないことは確かだ。ただ、彼の場合、最初は重要なインパクトを残した。すぐにナポリ戦でゴールを挙げ、良い兆しであるように見えたが…。それから試合にあまり出場できず、継続性を示せなかった。そうなると簡単ではない」
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