NFLスーパーボウル 経済効果600億円が生まれる理由
■スーパーボウルのCMだけで190億円 今年は、スーパーボウルの5日後に五輪が開幕する。昨年のスーパーボウルで、2つのCM枠を持っていたサンドウィッチのチェーン店「サブウェイ」が、値段の高騰を理由に撤退。スーパーボウルに代えて五輪に予算を回しており、追随するスポンサーが増えるとも予想されたが、それはFOXにとって全くの杞憂に終わったのだった。 ちなみに、放送されたコマーシャルは47種類。これだけでも単純に1億8800万ドル分(約190億円)で、FOXは年間、NFLに7億2500万ドル(約732億円)の放映権料を払っているが、スーパーボウルに加え、レギュレーシーズンも放送していることを考えれば、十分に元が取れるのだろう。 ■真冬の屋外スタジアムでも影響なし ところで今回、初めて真冬の屋外スタジアムで試合が行なわれた。例年は、ドームか、温暖な街のスタジアムが使用される。天候面などにおいてリスクがあるからだが、実際、その影響はゼロではなかった。 当初、チケットの再販サイトでは、3階席のエンドゾーン付近でも3000ドル(約30万3000円)程度だったが、試合当日は、氷点下の寒さになるという予報が出ると、半値程度にまで下がった。TiqIQというサイトでは、585ドル(約5万9000円)というチケットも売られ、2002年以降では最安値だった。 ただ、対照的に、室内から観戦できるスウィートルームの値段が高騰。30人分のチケットが含まれた部屋は100万ドル(約1億100万円)を越えたところもあったようだ。一番安いスウィートルームでも30万ドル以上(約3030万円)。通常のスーパーボウルでは平均で20万ドル程度だというから、こちらには逆の影響があった。 ■スーパーボウルの経済効果は約600億円 経済効果に関しても、見込み通りか。スーパーボウルは、開催都市に莫大な経済効果をもたらすことで知られ、今回も、ホテル、レストラン、ギフトショップなどが賑わい、ある試算では、効果が6億ドル(約606億円)に達するとされる。昨年のニューオリンズが、4億8000万ドルだったされるので、25%のアップ。仮に天候が悪化し、1ヶ月前のように寒波のために空港が封鎖されば、大きな影響が出ただろうが、最悪の事態は避けられた。