「インフルエンザ」10県で流行入り 1番目が沖縄県・2番目が○○ 今年はいつから感染拡大する?
国立感染症研究所は、直近1週間の1医療機関あたりのインフルエンザの患者を発表し、千葉県や茨城県など10県で流行開始の目安を超えたことが明らかになりました。このニュースについて中路先生に伺いました。 【イラスト解説】冬に流行るウイルス3選 あなたは何個わかる?
インフルエンザの感染状況とは?
編集部: 今回、ニュースで取り上げられたインフルエンザの感染状況について教えてください。 中路先生: 国立感染症研究所は、2024年10月21~27日の1週間に全国約5000の定点医療機関から報告されたインフルエンザの患者数を明らかにしました。この報告によると、1医療機関あたりのインフルエンザの患者の報告数は全国平均で0.87人ということがわかりました。前週は0.73人だったため、全国的に流行入りの目安である1.00人に近づいている状況です。 1医療機関あたりの患者の報告数が最も多くなったのは沖縄県で、11.11人でした。2番目に多くなったのは大分県で2.31人、次いで静岡県が1.56人、長崎県が1.44人、鹿児島県が1.35人と続いています。流行入りの目安になる基準を超えたのは、全国で10県でした。特に注意が必要なのは沖縄県で、2024年7月29日~8月4日の時点でインフルエンザの患者数が11.55人となり、注意報が発令されています。それ以降、県全体でインフルエンザ注意報の基準値である10人を超える状況が続いています。 また、全国の保育所・幼稚園・小学校・中学校・高校からは、今回の調査対象期間でインフルエンザによる休校が2件、学年閉鎖が19件、学級閉鎖が95件報告されています。
今年はいつからインフルエンザが流行する?
編集部: 今年はいつからインフルエンザが感染拡大するのでしょうか? 中路先生: 日本のインフルエンザが感染拡大するのは、例年だと11月末~12月にかけて始まるのが一般的な傾向です。実際に、先ほどの感染状況でもお伝えしたように、現時点で流行入りの目安である、1医療機関あたりの感染者数が1.00を超えているのが10県報告されているので、例年通りのペースと言えるのではないでしょうか。 昨シーズンは、2022年12月末から流行開始の目安となる1医療機関あたり1.00を上回る報告数が継続し、2023年9月の時点で定点あたり報告数が4.48に達しています。そして、2023年12月には33.72まで上昇しました。その後、2024年5月まで1医療機関あたり1.00が維持されるという異例の状況でした。