元「青文字系」のカリスマ AMOが大人になった青文字ガールたちに今伝えたいこと
15年ぶりに回帰する、青文字系のマインド
ー今の10代も20代も、年齢を重ねていくことに抵抗感がある人は多いと思います。ご自身は年齢を重ねていくことに対してどういうスタンスをお持ちですか? 私も別に歳は取りたくありません。先日また誕生日を迎えましたが、全然嬉しくなかったですし(笑)。でも、20代後半の時には、30歳になることを漠然と怖いと思っていましたし「もう本当に少女のふりはできないな」と不安でした。でもいざ30歳を超えてみると、何も自分自身は変わっていなくて、むしろ、あの時の感じていた怖さ以上に、「自由だな」と。ある日を境に突然「おばさん化」が始まるわけでもないですし、何に怯えていたのかも今では自分でももうわかりません。好きなものを好きでいることに年齢は関係ないんだなと“大人“になってようやく実感できたんです。 ー感覚の変化に伴って、日頃の服選びの基準にも変化はありましたか? 何年か前までは、今の等身大の自分に似合う服を着ようというマインドでしたが、今はもう、ただ挑戦したいという気持ちが強いです。「こういう服を着てる自分はどうだろう?」という感覚で選ぶようになってきて、15年前ファッションへの気持ちが爆発してた頃のマインドに戻ってきたような気がします。 ー自分だけの好きなものに挑戦する“青文字”的マインドは、周囲の元読者モデルの皆さんの間にも共通しますか? 青文字系ってオタク気質な子が多くて。それはファッションに対してでもあるし、音楽とかカルチャーに対してもそう。好きなものに集中して掘り下げて、自分なりの解釈で取り入れることを純粋に楽しんでいるんです。同時期に雑誌に載っていた子たちの中には、ファッションを離れてしまった人やコンサバ系にシフトした人もいますが、多くの人は今でも、自分の好きなファッションを追求して楽しんでいる印象です。 ーポワニェには「扉を開く」といった意味がありますが、AMOさんのファンたちがファッションの新しい扉を開けるためにはまず何から始めたら良いでしょうか? 「40代でも着られますか」「アラサーでもアラフォーでも着られるアイテムってありますか」とよく質問されますが、とにかく自分が素敵だなと思ったらなんでも着てみたらいいと思います。着てみたら、意外と素敵な自分に出会って、扉が開かれるかもしれない。何が自分の人生や価値観を変えてくれるきっかけになるかなんてわからないので、自分から遠ざけるのではなく、少しでも興味を持ったものにはなんでもトライしてみてほしいです。 edit&text:Chikako Hashimoto photographer:Yuzuka Ota