オリックスT-岡田が挑む覚悟の2024年シーズン 「今年ダメならもうあとがない」
年齢が顔に出ないタイプと言うと、「やっと見た目に年齢が追いついてきたんじゃないですか」と笑った。履正社高で甲子園を目指し、"ナニワのゴジラ"と呼ばれていた頃から見てきただけに、チーム内で「Tさん」と呼ばれることも、ベテラン扱いされていることもまだしっくりこないが、このことについて本人はどう思っているのか。 「ベテランですか? ベテラン、ベテラン......ベテランって何ですかね(笑)」 あらためて聞かれるとこちらも考えてしまうが、「30歳半ばを越え、みんなをまとめてチームを引っ張っていく。そんな意識が強くなったり......」と答えると、あとを岡田が引き取った。 「もともと、僕はキャプテンシーとかそういうのはないタイプなんで(笑)。だからチームに若い子が増えて、それぞれがやりやすいように。気になったことがあれば、軽く言ったりはしますけど、基本は聞いてきてくれた時に助けになればいいなくらいで......。一番はみんなノビノビやってくれたらいい。そういうスタンスです」 なんともやさしいベテランだ。 【オリックスは一体感がある】 若手の頃は、首脳陣や球団関係者からよく注文をつけられていた。 「もっと元気を出さんか!」「覇気がない」 しかし、今となっては癒しキャラとも表現したくなるキャラクターや、常に一生懸命、実直に野球に取り組み続けてきた岡田の姿勢が、今のオリックスのチームカラーの土台となっているようにも感じる。 ── オリックスはいいチーム? 「一体感がありますよね。そこはすごく感じます。打線でも、つなぐ気持ちをみんなが強く持っていますし、戦ううえで一体感は大事です」 ── 36歳のベテランも、若手からいじられたり? 「みんな僕のことをよく応援してくれるんで(笑)」 ── 選手たちはやさしい? 「やさしいですね」 ── 「Tさん」と呼ばれているし。 「野手では一番上ですから」 ── そんなチームメイトと目指す4連覇。今年はどんな1年にしたいですか? 「いま一番思っているのは、シーズンを楽しみたいな、と。その気持ちがすごくあります」