天才たちから学ぶ! 「プロモーション企画」に役立つ9冊
┌────────── 組織の中でどうやって企画を通すのか、チームとしてどう動くのかといったマネジメントやチームビルディングの話、自身のキャリアや立ち位置まで幅広く書かれています。佐久間さんは、フリーのプロデューサーとして、Netflixやテレビ東京で非常におもしろい番組を作っていて、それを生み出すための要素や思考が書かれています(明坂さん) └──────────
受け手を理解するための4冊:顧客理解と行動経済学
■ [5冊目] 『「心」が分かるとモノが売れる』(鹿毛康司:著 日経BP:刊) 著者の鹿毛さんは、エステー化学で数々のヒットCMを手掛けるなど、著名なマーケターだ。明坂さんは、グロービス経営大学院で鹿毛さんの教えを受けたという。 ┌────────── 人間が購入に至る意思決定には言葉で説明できない心の動きがたくさんあって、なぜ買うのかを直に見に行く(問いかけに行く)ことが大事だということは講義でも教わりましたし、本書にも書かれています。実際、なぜその商品を選んだのか、完全に言語化できる人は少なく、無意識の部分が大きいでしょう。人の無意識に着目するという視点が身につきます(明坂さん) └────────── ■ [6冊目] 『たった一人の分析から事業は成長する 実践 顧客起点マーケティング』(西口一希:著 翔泳社:刊) 6冊目は、顧客理解のための定番の一冊だ。 ┌────────── この本は、マーケティングの初心者の方にもオススメで、フレームワークに落とし込みやすい内容です。製品が売れていない理由について、認知が足りないのか、興味をひけていないのか、リピーターがいないのか、競合に負けているのかなど、定量的に把握する思考が身につきます。そして、それぞれのセグメントの顧客のことを考えて、打ち手を考えようということが書かれています(明坂さん) └────────── ■ [7冊目] 『予想どおりに不合理 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」』(ダン アリエリー:著 熊谷淳子:訳 早川書房:刊) 人間は、論理的ではない不合理な行動をとってしまうことを、行動経済学が明らかにしている。こうした行動経済学について学ぶなら、この本がオススメだ。 ┌────────── 「ラーメンじゃなくて情報を食っている」というワードのネットミームがありますが、無意識にブランド名やそれにまつわるストーリーが美味しさの判断に影響することがあります。 また、ファミリーマートがプライベートブランドを「ファミマル」に刷新した時、「負けていたのは、イメージでした」という新聞広告を出しました。業界1位のコンビニとファミリーマートのお弁当のブラインドテストをすると、味の評価は変わらないのに、「おいしそう」というイメージでは負けている。そのイメージを覆して1位を目指す、という表明です。 人間は不合理な行動をしがちなので、それを理解した上で、企画の切り口を考えていくことが必要だと思います(明坂さん) └────────── ■ [8冊目] 『ブランディングの科学 誰も知らないマーケテイングの法則11』(バイロン・シャープ:著 前平謙二:訳 加藤巧:監訳 朝日新聞出版:刊) 8冊目も行動経済学を学ぶ本だ。「本書はやや難しいが挑戦してみてほしい」と明坂さん。