イスラム学者・中田考氏「首相の『イスラム国と戦う』発言は不用意」
イスラム学者の中田考氏が22日、東京の外国特派員協会で会見を行い、「イスラム国」」による日本人人質事件について見解を語った。 【動画】中田考氏「イラク、シリアの難民らへの人道支援を行うべき」
今回の人質殺害警告のタイミングについて、「安倍首相の中東歴訪に合わせて発表があった。首相は中東地域の安定につながると信じていたが、残念ながらバランスが悪いと思う」と語った。 理由として、「中東の安定が失われているのはイスラム国が出現する前からのこと。それなのに『イスラム国』を名指して、それで人道支援は通用しない。訪問国がイスラエル関係の国ばかり、アメリカとイスラエルの手先と見られる。難民支援として理解されないというのは中東を知る者としては常識」とした。 また、今回、日本人人質2人がいることは把握していたはずなのに、「それで『イスラム国』と戦うと発言したのは不用意」と指摘した。