侵入窃盗に注意 白河でシャインマスカット被害、福島県内ではコメや盆栽も
「人の目」確保が重要
犯罪心理学に詳しい東北大の荒井崇史准教授は、県内で相次ぐコメや盆栽、果物などの窃盗被害防止に向けて「いかに人の目を確保するかが重要」と強調する。 侵入窃盗は一般的に、人目を嫌う。例えば、「犯人側は人通りの少ない場所を狙う。時間帯も、深夜ならば人通りも少なくなるため摘発されるリスクが下がると考える」と指摘。転売を念頭に何が高値で売れるかを考えた上で盗んでいるとし、「皆が寝静まっている間に庭や倉庫に侵入するほうが、住宅に侵入するよりもリスクがより低いと考える」と、人目を避けて、逮捕されるリスクの低い対象を選んで犯行に及んでいると分析する。 防犯対策として、犯人側に警戒させるため、防犯カメラやセンサーライト、「見守りしている」などと書いた張り紙の設置、不定期でのパトロール実施などを挙げた。ただ、これらの対策を農家などが単独で行うには限界があるとし、「地元住民や防犯団体、警察などが協力し、役割分担しながら取り組むのがいいのでは」と提案。その上で、「盗まれる危険性のあるコメや果物などは、収穫から出荷までの期間、特に集中的に見守り活動を行うことも方法の一つ」とする。