営農志す2人を激励 伊仙町農業支援センター入退所式 徳之島
鹿児島県伊仙町の農業支援センター青緑の里の研修生入退所式が31日、同町役場であった。同センター4人目の卒業生となる芦刈文英さん(51)、新入生の美山茂さん(61)ら計8人が出席。営農を志す2人を激励した。 同センターは新規就農者の育成、確保を目的に、旧徳之島農業高校跡地を改修して2016年度に完成。18年度から研修生を受け入れている。 大久保明町長はあいさつで「食料自給率の向上が求められ、改正奄振法で沖縄との連携が強化される中、今後は農業にとってビジネスチャンス。頑張って島の農業を盛り上げていってほしい」と述べ、芦刈さんと美山さんの活躍に期待した。 芦刈さんは大分県出身。昨年5月に神奈川県から伊仙町に移住した。「縁もゆかりもない私に20アールの畑を貸してくれた」と町への感謝を述べ、「センターで栽培法を学んだ作物を組み合わせて、毎月出荷できるようにしたい。目標は年収350万円」と力を込めた。 美山さんは同町目手久出身。神奈川県から43年ぶりにUターンした。今後の研修に向けて「サトウキビ以外の作物の作り方を学びたい。暑い季節が続くので、気負わず無理せず少しずつ知識を身につけたい」と目標を語った。 研修期間は来年8月末までの1年間。同センターでは卒業後1年間、町内での営農を条件に日当を得ながら肥培管理や農業用機械の操作法、病害虫対策などの基礎のほか、バレイショ、サツマイモなどの園芸作物を中心に、実践的な栽培方法を学ぶことができる。