『プロ野球スピリッツ2024-2025』先行レビュー! グラフィックや新モードを丸ごとリポート!3年ぶりの『プロスピ』はリアル系プロ野球ゲームのMVPだ
シリーズ20周年を記念し、プレイステーション5とPC(Steam)で2024年10月17日に発売される『プロ野球スピリッツ2024-2025』(以下、『プロスピ2024』)。本稿では2024年8月23日にコナミクリエイティブセンターで行われた『プロスピ2024』メディア試遊会の模様をお届けします。 【記事の画像(16枚)を見る】 『プロスピ2024』の目玉となるのがふたつの新モード。球団の社長兼GM(ゼネラルマネージャー)になって日本一のチームを作り上げる“myBALLPARK(マイボールパーク)”と高校野球の監督として甲子園優勝を目指す“白球のキセキ”が新たに登場します。 『プロ野球スピリッツ』シリーズ3年ぶり、プレイステーションフォーマットでは『プロ野球スピリッツ2019』 以来5年ぶりのリリースということで、そのスペックを生かしたビジュアルと、“ペナントレース”や“スタープレイヤー”といったおなじみのモードへの追加要素もあわせてチェックしていきます! プレイヤーを圧倒するグラフィックとサウンド メディア試遊会では上記のふたつの新モードのほか、対戦やペナントレースなどの各モードをひと通り体験することができました。試遊時間は約4時間。 『プロスピ2024』といえば実写のようなリアルなトレーラームービーが話題となりましたが、やはり真っ先に視界に飛び込んできたのは肌感や汗、瞳の動き、表情といったディティールと再現度の高さ! 試遊に先立って行われた商品説明のとおり、アップにすると産毛まで見える作り込みは圧巻です。 また“eBaseball Engine”と“Unreal Engine”を搭載し、シリーズ初の試みとしてプロ野球選手によるモーションキャプチャーを実施、プレイ時の動きに使用されているとのこと。キャッチャーの動作やボールの挙動も一新されるなど、徹底的にリアリティが追及されています。 とりわけ臨場感を生み出しているのが、高性能ハードで描写されるスタジアムで、天候や時刻でグラウンドの様子が刻々と移り変わっていきます。2023年から北海道日本ハムファイターズの本拠地となっているエスコンフィールドHOKKAIDOも収録されており、真新しい球場で思いっきりかっ飛ばしたいユーザーにはうってつけ。 球場はレーザースキャン計測で再現されている。建設途中から開発スタッフが計測に行っていたというエスコンフィールドは驚きの再現度! インパルス・レスポンス計測と立体音響、音声合成AIで作り上げられたサウンドもさすがの大迫力! 実況アナウンサーの三橋泰介さん、解説の赤星憲広さん、里崎智也さんのほか、新たに加わった工藤公康さん、川上憲伸さんといった豪華メンバーが熱戦を盛り上げ、まさに野球中継を観ているような感覚でプレイできる本作の魅力は、さらにパワーアップしています。 新たに追加されたふたつのモードをチェック 白球のキセキ さて、ここからは『プロスピ2024』で追加されたふたつのモードについて触れていきます。まずは“白球のキセキ”から。このモードの目的はプレイヤーが監督となってチームを甲子園優勝に導くことです。 『パワフルプロ野球』シリーズも遊ばれている方なら、“『プロスピ』版の栄冠ナイン”と言ってしまえばわかりやすいかと思います。けれど、練習システムや自分で操作できるモードがあるなどの違いもありますので、後段で詳しく説明していきます。 まずは、学校の設定から。 ユニフォーム、エンブレムなどを設定可能で、校歌などを複数パターンから選択。 選手エディットは体、頭、顔、まゆ、目など11項目に分かれており、目だけとってもバランス、形、瞳、上下まぶた、涙袋、色が設定できました。試遊ではかわいい系男子を作ってみたものの、少々チャラくなってしまったのが悔やまれます。キャラメイク好きとしては、日焼けした野球少年や熱血タイプにも挑戦したいところ! 選手エディット後はいよいよ育成へ。腕立て伏せ、ストレッチ、キャッチボール、遠投といったコマンドアイコンから3つ選択すると、球児たちが1週間掛けてメニューをこなしていきます。 コマンドアイコンにはコストが設定されているだけでなく、同じ練習を2度くり返したり地の色が同じ練習メニューを組み合わせたりすると効率がアップ。アイコン左上に付いているマークによってもさまざまなイベントが発生します。練習するかイベント優先か、それとも休みにするかなど、あれこれ考えながらチームを育成できるのが楽しいですね。 試合では戦術カードを用いて選手に指示を与えていきます。守備側のカードは外角中心、打たせてとれ、走者警戒などで、攻撃側のカードは当てていけ、ヒットエンドラン、盗塁などから選択可能。各カードには1から5までの数字が振られていて、数字が大きいほど成功率が高い仕組みです。 数字の大きさは選手の信頼度の高さに直結しており、試合で起用すると信頼度が上がっていくとのこと。試遊では有利な効果が発動する伝令・固有戦術も駆使してみましたが、初戦は惨敗。強豪校は1日にしてならず。 なお、試合前には上記の“戦術試合”だけでなく、全員を操作する“チームプレイ”、選手ひとりを操作する“フィールドプレイ”のほか、“自動試合”や“試合結果へ”も選択できます。このあたりが栄冠ナインともっとも異なるポイントで、「この場面で自操作できたら!」と思っていた方は、『プロスピ2024』の白球のキセキを遊んでみてはいかがでしょう。 myBALLPARK(マイボールパーク) 本作のもうひとつの新モードである“myBALLPARK”では、SEASON内で社長兼GMとなってプロ野球チームを成長させていきます。社長としての業務は権利契約、ファンサービス、練習機材の3つの項目で経営を拡大し、資金で球団をバックアップすること。 企画力、制作力、実施力のステータスを持つ秘書たちそれぞれの得意分野と成功率、コストなどを把握し、より利益を生む案件を割り当てられるかがカギとなりそうです。 試遊ではメイン秘書にあのさん、秘書に天野麻菜さん、友人秘書に雪平莉左さんを選んだのですが、契約成功時のまぶしい笑顔のおかげで社長業務がはかどったことも付け加えておきます。 一方でGMの業務は選手獲得と育成がメイン。最序盤の監督・コーチの選出がポイントで、監督に設定されている固有コンボの発動条件に合うオーダーを組むことで、試合を優位に進められます。 コーチは得意な練習のほか、流し打ち、チャンスメーカーといった特殊能力を備えている重要な存在です。コーチのアイコンが付いている練習メニューを選び続けて熱血状態になると、選手のひとりがその能力を獲得できるというメリットがあるので、積極的に活用を。 ちなみに、育成したチームはリーグやイベントで全国のプレイヤーと競わせることもできるので、好みのプレイスタイルでチームをどんどん強化していきたいですね。 myBALLPARKにはSEASONのほかにも施設を強化できるBALLPARK、報酬が手に入る各種イベント、ゲーム内通貨のエナジーを使って選手を獲得するスカウトなどが収録されていました。 しかも、本作発売日と同日には基本プレイ無料の『プロ野球スピリッツ myBALLPARK』が配信。こちらでも同様の内容を楽しめるので、じっくり運営してみてください。 さらなる進化を遂げた従来のモード! 上記のふたつのモード以外にも、おなじみのモードへの新要素が多数追加されています。まず、ペナントレースでは、これまで30年だったプレイ年数が無制限へと変更。実在・OB選手が若返って登場する“転生選手”やチームエディットでの新球団の作成も加わって、とことんやり込める仕様が熱いですね。 スタープレイヤーでは人体エディットで顔やフォームを細かく設定できるようになったほか、知力、行動力、トーク力といったステータスが追加され、交友関係やイベントの結果に影響するように。また、試合中にミッションが発生し、成功させると監督や球団の評価がアップするのも特徴となっています。 ほかにも対戦で日本代表チームが選べたり、リアルタイムにトラッキングデータが表示されたり、野球用具メーカーの全面協力によりプロモデルのギアが再現されていたりと、新要素が盛りだくさん。 まさに、新次元のリアル系野球ゲームと呼ぶにふさわしい『プロスピ2024』。今回の試遊プレイでは、その表現力と臨場感に終始圧倒されっぱなしでした。 また、同日開発陣へのインタビューも実施されました。そちらの模様はファミ通.com関連記事をご確認ください!