相性抜群!「ふきと牛肉のバター醤油炒め」とオレンジワインのペアリングを提案
季節の野菜が持つ本来の美味しさを引き出すことを知り尽くしている料理家・平野由希子さんが、いま食べたい野菜で作る魅惑のお料理と、相性のよいお酒のペアリングを、時代のトレンドに合わせた視点で提案。今回は、ふきのイメージを一新する小粋なレシピとワインのペアリングをお届け! 【写真】今が旬!ふきのレシピ 若葉色の美しいふき。根元の赤いグラデーションも美しいが、火を通すと透明感のある淡い緑に一瞬にして色が変わる。鮮烈な風味と水々しさを持つ山菜は食卓に春の息吹を運んでくれる。「ふきは下処理が面倒という印象があると思いますが、流通しているほとんどは栽培もの。アクもそう強くありません。さっとゆでてサラダにしたり、下ゆでをせずに炒めてみましょうか」(平野さん)。 煮物など和風料理のイメージが強いが、調理法を変え、そこに合わせるのはオレンジワインだ。これまで抱いていたふき料理のイメージが払拭されるようなペアリングをどうぞご堪能あれ。
ふきと牛肉のバター醤油炒め
下ゆでなしで炒めてこっくり味に仕上げたふきにオレンジワイン。鮮烈で複雑な味の調和はそれぞれのおいしさを高め合う最高の相性だ。 <材料 2人分> ふき200g、牛肉切り落とし肉 150g、A[酒、みりん、醤油 各大さじ1]、バター大さじ1、木の芽適量 <作り方> 1 ふきは塩で板ずりをした後、筋をとり、3センチ長さに切る。 2 フライパンにバターを熱し、牛肉を入れて炒め、色が変ったらふきを入れて炒める。ふきが透き通ってきたらAを加えてさらに炒める。 3 器に盛り、木の芽を散らす。
【今月のお酒セレクト:Merab Matiashvili's Amber 2017】
ジョージアのオレンジワイン。時間をかけて醸したオレンジワインは琥珀色をしている。「個性の強いものも少なくないのですが、このワインは素朴さと洗練を持ち合わせているきれいな味のワインです。オレンジワインは色々なタイプがありますが、ふきの香りに強さに負けないようなオレンジワインを選びました。ふきとオレンジワイン、私にとっては定番となりました」(平野さん) BY YUKIKO HIRANO 平野由希子 素材を生かしたシンプルでおいしい料理に定評のある料理家。書籍や雑誌、広告で活躍するかたわら飲食店のプロデュースや商品開発も手がける。日本ソムリエ協会認定ソムリエで、ワインと料理のペアリングが楽しめる料理教室も主宰。