24年富山県産コシ1等比率88% 大幅回復、富富富は98%
全農富山県本部は30日、取り扱う2024年産米の1等比率について、9月27日時点で「富富富」が98%、コシヒカリが88%だったと明らかにした。高温に強い富富富は例年並みの高水準を維持。猛暑や少雨の影響で23年産が過去最低水準の50・6%となったコシも回復傾向が見られるとした。 24年産富富富の県全体の作付面積は前年比1・5倍の2496ヘクタールで、生産量は1・6倍の1万2500トンに上る見通しだ。県は28年度に面積を約4倍の1万ヘクタールまで増やす目標を掲げている。 1等比率は30日に富山市で開いた富富富の出荷式後に説明した。富富富、コシともほぼ収穫を終えており、約4割が集荷済みとした。塚本清運営委員会長はコシの1等比率について「昨年よりは良いが、猛暑が常態化する中で、大きな曲がり角に来ている」と話し、高温耐性品種への切り替えが必要との考えを示した。 富富富、県内4日発売 3000トン増の1万トン出荷へ
2024年産の富富富の出荷式は30日、富山市金山新の倉庫で開かれ、全農県本部や県の関係者ら約70人が出席した。富富富はデビュー7年目で、同本部では前年より3千トン多い約1万トンの販売を見込む。 新田八朗知事が「県内外で愛され、選ばれ続けるよう一緒に育てていきたい」とあいさつ。塚本運営委員会長は「量販店や飲食店でフェアを実施するなどアピールに取り組み、新規顧客を獲得したい」と語った。 この日は富富富約39トンがトラック3台に積み込まれ、県内外に向けて出発した。販売開始は県内が4日から。県外は関東のイオングループや中京のユニーグループの店舗などで10月上旬から順次販売される。