【激戦のハイパーカー・クラス】ランボルギーニは2024年WECにどう挑んだのか?
2台体制はランボルギーニにとって大きなチャレンジ
「現在の段階では、2025年シーズンに向けてのあらゆる可能性を調査している段階という表現にとどめておきたいと思います。2台体制は我々ランボルギーニにとって大きなチャレンジであり、テストのプランもさらに複雑なものになるでしょう。この問題についてはもちろん最善を尽くしたいと考えています」 それではSC63に採用されたエンジニアリングは、将来的にランボルギーニのプロダクションモデルに受け継がれる可能性はあるのだろうか。 「ハイブリッド技術などは、むしろレヴエルトやテメラリオの開発で得たノウハウをSC63に導入したという流れでしょうか。もちろんシステム自体は共通でも、その制御やエンジンとの連携には大きな違いがあります。将来的にSC63からプロダクションモデルに受け継がれる技術としては、やはりエアロダイナミクスや軽量化などが中心となってくるでしょう」 自動車メーカーにとって、特にランボルギーニのようなスーパースポーツカーをブランドのコアとするメーカーにとって、モータースポーツは何より大切なアクティビティだ。2025年のWECの開幕戦に、ランボルギーニがさらにそのパフォーマンスを高めたSC63を、2台揃ってエントリーしてくれることを心から願いたい。ちなみにル・マン24時間レースのエントリー締め切りは、本稿執筆後の11月18日となっている。
山崎元裕(執筆) 平井大介(編集)