「原付おばちゃんに自宅に来ない?と誘われて」スギちゃん『迷宮グルメ』で23か国通訳なしのロケの思い出は
── あまりにフランクに現地の人に話しかけていくので、いち視聴者としては「チップ取られたり、騙されたりしないのかな」と心配に思っていました。 スギちゃん:言葉が通じなかったりすると「怖い」っていうイメージになっちゃいますよね。ただ、俺が思ったのは、どこの国も基本的にいい人しかいない。たしかにスリとか泥棒するような人もいますけど、それは日本も同じだし。 だって、こんな見ず知らずのやつにね、わざわざ道案内してくれたり、話しかけてくれたりするんですよ。しかも、こっちは相手にカメラを向けているのに。うっとうしいじゃないですか、急に話しかけたら。それでも、いろいろ教えてくれたり、やさしくしてくれたり。そういうことに感謝するようになってからは、現地の人に受け入れられやすい雰囲気になっていたのかもしれないですね。そういう変化は自分でも感じます。
たしかに国によっては「案内したからチップくれ」っていう人もいましたけど、わかりやすくていいんじゃないですかね。相手の困りごとのめんどうを見てお金をもらうんだから。それは全然いいと思ってたから、話しかけられるのを拒絶するより、乗っかっていこうとやっていました。だから、撮影はずっと楽しかったです。
■親切な世話焼きおばちゃん「実は俺の体目当てだったみたい」 ── 2年間でたくさんの出会いや思い出があると思うんですが、いちばん印象的だったのは?
スギちゃん:いちばんですか…あ、まだ番組が始まったばかりのころ、おもしろいおばちゃんに会ったんですよ。駅前でお酒を飲んでいたおばちゃんが、妙に俺に酒をすすめてくれて。言葉はわかんないんですけど、一緒に飲んで意気投合したんです。 その後、その場を離れて、俺は別のお店に移動したんですが、お店の人に言葉が通じなくて。「困ったな、わかんないな」と思っていたら、そのおばちゃんが原付に乗って助けに来てくれたんです。そのおばちゃんはジェスチャーがわかりやすくて、お店の人の間に入ってくれて全部教えてくれました。それで「ありがとうね」って言って別れて、また別の場所に行ったんですけど、そこで困ったことがあったときも、またさっきのおばちゃんが原付で駆けつけてくれて(笑)。最後の最後までいろいろとめんどうをみてくれました。どうやらその人は、俺を家に誘っていたみたい。「私の家で一緒に飲もう」って。どうやら俺の体目当て、だったようで…(笑)。