今オフのFA市場で一番人気? 人的補償なしで獲得できる「最多勝右腕」は
「心のエネルギーを燃やして」
今年の6月12日に国内FA権を取得。推定年俸1億2000万円で、人的補償を必要としないCランクとみられるため、権利を行使した場合は複数球団による争奪戦は必至だ。他球団の編成担当は「石川が今オフにFA権を行使すれば、一番人気でしょう。先発ローテーションに入るという次元でなく、中心で稼働することが期待できる投手です」と高い評価を口にする。 ポスティングシステムは球団が認めなければ実現しないが、メジャー移籍という選択肢もある。石川はメジャー挑戦について、「現実的な問題はともかく、プロ野球選手はその気持ちをなくしてはダメだと思うんです」と否定していない。海の向こうでは大きな刺激を受ける2人の右腕がプレーしている。ソフトバンクに同じ育成入団から大ブレークし、親交が深い千賀滉大(メッツ)、千賀を通じて一緒に自主トレを行ったダルビッシュ有(パドレス)だ。 「刺激をもらうことでハードルが上がる。そこにアタックしていくだけでも大事なことなんじゃないかと思うんです。可能性の大小ではない。そもそも僕は学生のころから針の穴に細い糸を通すような、そんな小さな可能性を狙って戦ってきた人間です。あのころの気持ちを今も持ちながらやれたらいいですよね。心のエネルギーを燃やして」 現在は目の前の戦いに集中している。4年ぶりのリーグ制覇は見えてきたが、CS、日本シリーズと頂点を目指しての戦いは続く。先発のマウンドが似合うが、どんな役割でも右腕を振り続ける。 写真=BBM
週刊ベースボール