能登半島地震から半年 青井キャスターが見た輪島朝市に起きていた変化は…30年以上露店を営んできた女性は今何を語る
「売っていくものはもうないです」加工場の移転も検討
青井キャスター: ーー売っていくものはまだある? 南谷さん: 売っていくものはもうないです。 ーー新しいものを作りたいのに作れない。どこで作るかという状況? 南谷さん: そうですね。 被災後、商品が生産できず、在庫切れの危機に。 新たな加工場を作るために、生まれ育った輪島を離れることも考えているという。 南谷さん: あの大きな土地を直すのはもう無理なので、ここを解体して次のところに行くのも考え始めています。 そこには被災後、跡を継ぐことを決意してくれた娘の美有さんへの母心もあった。 南谷さん: 娘が跡を継ぐって決めてくれているので、その彼女にそういう怖い思いをさせたくないっていうのがあります。 南谷さんは今、金沢市内のみなし仮設住宅に住んでいて、平日を使ってこの輪島に片づけに来ているという。 南谷さんは30年以上輪島に住んでいるので、もちろんこの街が好きだと。 ただ地盤沈下の関係もあるので暮らすところがない。どうするか、そのはざまに今いるというふうに語っていた。 宮司愛海 キャスター: ーーそういった相反する複雑な気持ちを抱えていらっしゃる方も多い中で、街全体の雰囲気というのは今どうなっているんでしょうか? ここにいる方、そしてここから離れている方もいますので、いろんな状況があると思われる。 ただ中には、「この景色が言い方は変ですけど慣れてしまった」と言う方もいた。 6月から始まったその公費解体もあるが、動きを欲しているんだなというのを強く感じた。 また新しい動きもあり、今まで朝市は出張朝市だったが、来週10日、輪島市で一部復活するという。 これまでは違うところで朝市を出店していたが、輪島市でオレンジ色のテントを出してやるという情報が入ってきている。 (「イット!」7月1日放送より)
イット!