厚生年金の見込額が「月13万円」なら人より多い方ですか?今から増やす方法はあるのか
老齢厚生年金の年金額の分布状況
老齢厚生年金の年金額は、厚生年金の加入期間や加入中の年収(実際には年金額を計算するときに使用する平均標準報酬額)などに比例するため、人によって大きく異なります。 厚生労働省の調査より、厚生年金加入者の年金額の分布状況を確認しましょう。 【男性】 ・5万円未満:0.8% ・5万円以上10万円未満:9.3% ・10万円以上15万円未満:25.0% ・15万円以上20万円未満:43.2% ・20万円以上25万円未満:19.6% ・25万円以上:2.1% 【女性】 ・5万円未満:4.5% ・5万円以上10万円未満:43.0% ・10万円以上15万円未満:43.2% ・15万円以上20万円未満:8.1% ・20万円以上25万円未満:1.1% ・25万円以上:0.1% 男性は「15万円以上20万円未満」の人が全体の4割以上を占め、9割近くが「10万円以上25万円未満」という状況です。 一方、女性は「5万円以上10万円未満」と「10万円以上15万円未満」が各4割以上で、大半の受給権者が該当します。 ここまで、年金受給者の平均年金額より厚生年金13万円は人より多いのか少ないのかを解説してきましたが、次章では年金額を増やす方法を2つ紹介します。
年金額を増やす方法1.定年後も仕事を続ける
老齢厚生年金の年金額は、厚生年金の加入期間と比例します。 定年後も仕事を続けて厚生年金に加入し続ければ年金額はアップします。厚生年金の加入は最長70歳までです。 次のモデルケースで年金額がいくら増えるかシミュレーションしてみましょう。 ・2003年4月以降に厚生年金に40年加入、65歳時の年金額は老齢基礎年金が80万円、老齢厚生年金が120万円 ・65歳定年後、5年間厚生年金に加入 ・厚生年金加入中の平均標準報酬額は変わらない 65歳で定年退職した場合の年金額は、老齢基礎年金と老齢厚生年金は合わせて200万円です。 定年後5年間働いた場合、老齢基礎年金額は変わりませんが、老齢厚生年金額は次の通りとなります。 ・老齢厚生年金額=120万円×45/40=135万円 老齢厚生年金額は135万円にアップし、受給額は215万円になります。