苦戦した開幕戦から2ヵ月……岩佐歩夢が本領発揮。予選ぶっちぎりポール獲得で自信深める「ちゃんと形にできたことはすごく大きい」|スーパーフォーミュラ第2戦オートポリス
オートポリスで行なわれたスーパーフォーミュラ第2戦の予選では、岩佐歩夢(TEAM MUGEN)がポールポジションを獲得した。岩佐にとっては参戦2戦目での初ポールとなったが、記者会見では自信を深めることができたとコメントした。 【リザルト】スーパーフォーミュラ第2戦オートポリス 予選結果 レッドブル育成ドライバーとしてF1昇格を目指す岩佐。2シーズンに渡るF2参戦でF1参戦に必要なスーパーライセンスの発給要件も満たしているが、今季は日本のスーパーフォーミュラでその実力を試されている立場だ。岩佐はチャンピオンだけを目指して戦うと公言しており、1戦1戦が重要なレースとなっているが、開幕戦では予選で11番手に沈んだことが響き、9位に終わった。 そんな岩佐のパフォーマンスを、昨年に同じくTEAM MUGENからスーパーフォーミュラに参戦してタイトル争いに絡んだリアム・ローソンと比較する声が早くもあがっていたが、岩佐は2戦目にして軌道修正し、予選で結果を残してみせた。ポールタイムは2番手以下にコンマ3秒の差をつける、いわゆる“ぶっちぎり”のタイムだった。 岩佐は予選後の記者会見の中で、今週末のマシンのフィーリングはフリー走行から良かったと振り返った。 「今回に関しては朝イチ(フリー走行)から結構いいレベルにあったので、細かい詰めをしていくところに(早い段階から)入れたのが今回のポールポジションに繫がったのかなと思っています」 「クルマのポテンシャルがあることが分かったので、あとは自分がしっかりとコース上での仕事を完璧にできるかどうかにかかっていました。逆にそれがちょっとプレッシャーでもありましたが、それをしっかりこなして結果を掴み取れたことは自信に繫がりました」 開幕戦鈴鹿では苦戦した岩佐だが、これは予選に向けてエンジニアとセットアップの方向性を話し合う上で、誤った方向性に進んでしまったため。それが決勝でも尾を引いた。ただ裏を返せば、パッケージ自体のポテンシャルは開幕時から十分に感じていたのだ。 「ポテンシャルは開幕前の段階からある程度あったと正直思っています。ただ、あったポテンシャルを崩してしまったのが開幕戦だったので、そこがすごく悔しかったです」 「もちろんチャンピオンシップを考えても痛かったと思いますが、逆に週末を通してうまくリズムを作れてポテンシャルを引き出せれば、チャンピオン争いや優勝争いが毎戦できるという自信はありました」 「今回、フリー走行から予選にかけての流れや中身作りだったり、予選のパフォーマンスなどを実際にちゃんと形にできたことが、すごく大きいと思います。これは今後に向けても必ず価値のあるものだと思います」 「ただやはりポイントで言うとレースが一番大事になってくるので、今回の予選はポジティブに捉えつつも、明日に向けてはまたしっかりと準備をした中で、コース上で最大限のパフォーマンスを引き出して結果がどうなるかというのを見たいと思います」 なお岩佐はQ1 A組をトップから0.125秒差の2番手で終え、Q2に進んだ。しかしQ1ではトラブルが発生しており、それがなければアタックラップでのタイムはコンマ5、6秒速かったのでははないかと述べた。 「Q1に関しては、実は最終コーナーを立ち上がってきた時にちょっとトラブルがあって、データを見る限りコンマ5~6遅くしちゃっていたんですね」 「何かが壊れて、本当にエンジンがシャットアウトするような感じだったので、もう(Q1で)落ちたと思ったんですね。でもセクター1、2のタイムがある程度良くて、セクター3も上りセクションの稼ぎもあってその分でなんとかQ1を突破できました」
Motorsport.com日本版
【関連記事】
- 【レポート】いざ、開幕戦のリベンジへ……岩佐歩夢が堂々ポールポジション。2番手以下にコンマ3秒の差つける|スーパーフォーミュラ第2戦オートポリス
- ■「F1を目指す以上、日本の皆さんから応援してもらいたい」岩佐歩夢プロデュースのイベント開催。ファンや子どもたちの反応に手応え
- ■スーパーフォーミュラ2戦目を迎えるJuju。チームとの連携向上のため、開幕戦途中から父・野田英樹氏のサポートも拡大傾向
- ■F2王者プルシェールが急遽離脱となったTEAM IMPUL、星野一樹監督は前を向く「バーニコートにもすごく期待している。開幕戦のリベンジを」
- ■岩佐歩夢が語る、レッドブルとRBのF1マシンの違い。いずれもシミュレータで経験「求めている方向性が違うように感じる」