大阪ダブル選 維新の2氏が会見、都構想再挑戦に意欲「設計図作り直す」
大阪ダブル選 維新の2氏が会見、都構想再挑戦に意欲「設計図作り直す」 THEPAGE大阪
大阪府知事・市長のダブル選は22日、投開票され、知事選は地域政党「大阪維新の会」(代表・橋下徹大阪市長)の公認で現職の松井一郎氏(51)が再選、市長選は同会公認の新人で前衆院議員の吉村洋文氏(40)が初当選を果たした。両氏は大阪市内で記者会見し、これまで維新として行ってきた改革を、府と市一体で継続し、進めていくと述べた。5月の住民投票で否決された「大阪都構想」については、議論を継続してもいいという民意を得たとして、住民の意見を聞いて都構想の設計図を作り直していくことに意欲を示した。
二重行政の解消は「NO」ではなかった(松井氏)
松井氏は「橋下・松井でやってきた成長戦略、改革をまさに今後、吉村新市長とともに継続し、豊かな大阪を作っていきたい。1票を投じたみなさんが納得できる府市改革と行政を続けていきたい」と再選の抱負を語った。初当選となる吉村氏は「橋下改革で修正する点、私独自でやっていく点をやっていく。明るい大阪、発展する大阪実現を大阪府と市で一体で改革を進めていきたい」と述べた。
選挙戦の中で、大阪都構想への再挑戦を訴えてきた両氏だったが、都構想自体は5月の住民投票で僅差とはいえ否決されている。松井氏は「(住民投票で)都構想の協定書が認められなかったと受け止めている」とした上で、「二重行政の解消、大阪の成長戦略に対しては『NO』ではなかった」と説明。今回の2人の当選は「都構想の議論を継続してもいいという民意」と受け止め、「住民と意見交換して、二重行政解決の手段の一つとして、市民から納得できる設計図づくりをしていきたい」と述べた。 具体的には、反対した人たちは「区割り」か、「区の名称」か、「基礎自治体の権限が弱かった」のか、どんなところに不満があるのかについて、直接住民から聞いて都構想の設計図を修正していくとした。 都構想の議論では「大阪市が廃止される」と表現されることがあった。それに対して、吉村氏は「廃止するというとすべてがなくなるように思うがそれは違う。行政体としてはなくなるが、行政サービスは特別区で提供するし、地域コミュニティはなくならない」と強調し、「一言で大阪市がなくなるというのはミスリード。スクラップのことだけ言うが、ビルドのことも言わないと」と反論した。