コンテ監督にとってはトッテナム時代以来の現場復帰 [写真]＝Getty Images

　ナポリは5日、同クラブのトップチームの新監督にアントニオ・コンテ氏が就任することを発表した。 【画像】コンテ監督がナポリとの契約にサイン！ 　イタリア国内での経験豊富な指揮官が、来季“覇権奪還”を目指すナポリを率いることとなった。ナポリ側の発表によると、コンテ監督は2027年6月30日までの3年契約を締結したという。 　コンテ監督は1969年7月31日生まれの現在54歳。現役時代はユヴェントスを中心に活躍し、指導者転身後はアレッツォ、バーリ、アタランタ、シエナで指揮官を歴任。2011年夏にユヴェントスの監督に就任すると、2011－12シーズンは9年ぶりとなるスクデット獲得だけでなく、23勝15分で無敗優勝を成し遂げた。ユヴェントスでは初年度を含めてセリエAで3連覇へ導き、その後はイタリア代表の指揮官を担当。EURO2016で“アズーリ”を指揮し、ベスト8へ進出した。 　2016年夏には初の国外挑戦を決意し、チェルシーの指揮官に就任。初年度は開幕直後こそ躓いたものの、その後安定感のある強さを見せ、クラブを2年ぶりのプレミアリーグ制覇へ導いた。翌シーズンもFAカップで優勝するも、同シーズン限りでチェルシーの指揮官を退任。1年間の休養を経て、インテルで監督業に復帰すると、2020－21シーズンにはユヴェントスの連覇を「9」で止め、10年ぶりのセリエA優勝を達成した。同シーズン限りでインテルを離れ、その後はトッテナムでも監督を務めたが、2023年3月にトッテナムとの契約を解除した後はフリーの状態が続いていた。 　監督就任に際し、コンテ監督はナポリを通してコメントを発表。次のような言葉で意気込みを明かした。 「ナポリは世界規模で見ても非常に重要なクラブだ。このクラブのベンチに座れることを嬉しく思うと同時に、ワクワクもしている。今回、みなさんにひとつだけ約束できることがある。それは、私がチームとクラブの成長のために全力を尽くすということだ。私だけでなく、コーチングスタッフ陣も全力でコミットメントを見せる。これらが合わされば、きっと美しいものとなるはずだ」 　また、ナポリのアウレリオ・デ・ラウレンティス会長も、次のような言葉でコンテ監督に期待を寄せている。 「ナポリの新監督にアントニオ・コンテを迎えることができて、非常に誇らしく思っている。アントニオはトップレベルの監督、そしてリーダーでもある。イタリアサッカー界の頂点に何シーズンも君臨してきた監督だ。昨季、我々はスクデットを獲得し、1つのサイクルが終わった、その後、アントニオの下であれば、必要なリスタートを切ることができると確信している。今日、ナポリの歴史における新たな重要な1ページが開かれる」 　2023－24シーズン、ナポリはセリエAを13勝14分11敗の勝ち点「53」という成績で10位フィニッシュ。セリエA連覇はおろか、欧州カップ戦の出場権も逃していた。また、リュディ・ガルシア氏の下でスタートを切ったものの、その後ワルテル・マッツァーリ氏、フランチェスコ・カルツォーナ氏と、3名の監督が指揮を執るという“混乱状態”が続いたシーズンだった。来シーズンは、イタリアを代表する“闘将”の下で復活を期する。