震災復興に向けて建築家らが議論 「みやぎボイス」
東日本大震災の復興を目指す「みやぎボイス2016」が26日、仙台市青葉区のせんだいメディアテークで開かれました。「みやぎボイス」は、建築や都市づくりの専門家が被災地支援にかかわるNPOの関係者や被災地の住民らとの意見交換を通じて、震災復興の道筋を考える取り組みです。公益社団法人日本建築家協会東北支部が東日本大震災の翌年、2012年に主催したシンポジウムを契機に設立されました。 今回は約80人が3つのテーブルに分かれて事例報告や意見交換を行いました。石巻市北上地区や牡鹿地域などの半島部の復興をテーマに話し合った「テーブルC」では、地域コミュニティーをめぐる課題や問題解決に向けたヒントを出し合い、住宅の高台移転や巨大な防潮堤に設置に伴うコミュニティーの危機があらためて取り上げられました。高齢化に伴う人口減少も深刻な問題として指摘されましたが、「仙台都市圏の人々に田舎暮らしの機会を提供するために、70代、80代、90代の高齢者が持つ面白い知恵を生かしてもらいたい」といった意見も出されました。 佐藤和文(メディアプロジェクト仙台)