箱根駅伝Stories/箱根路で復活を期す順大ルーキー・吉岡大翔「出雲、全日本の借りを返したい」
状態は上向き、20㎞超の距離にも自信
これまでハーフマラソンの経験はなく、20km超の箱根駅伝は未知の領域となるが、「いつもの試合よりもペースはゆっくり入れるし、やるべき準備をすれば大丈夫だと思います」。 全日本後の大島合宿や、その後の練習でも各自ジョグで走る距離を少しずつ伸ばし、11月は「今までで1番走った」という。12月3日の甲佐10マイルでは、昨年の三浦(47分03秒)とほぼ同タイムの47分07秒で走破。本戦では区間にはこだわりはなく、「そもそも初めての距離なので、どこでも対応できるよう準備できれば」と考えている。 在学中は、トラックで来年のパリ五輪、そして自国開催となる2025年の東京世界選手権出場を視野に入れる。 一方で、「チームで目標を持って戦う総合力の勝負。それを達成した時の喜びもあると思っています」と、駅伝でチームに貢献したい気持ちも強く持っている。 「出雲、全日本は迷惑をかけてしまったので、その借りを返す走りをしたいです。チームは5位を目標にしているので、何人かが区間5位以内で走る必要があると思います。その役割を自分が果たしたい」 苦悩の時期を過ごしたスーパールーキーが箱根路で復活の快走を見せる時が迫っている。 よしおか・ひろと/2004年5月18日生まれ。長野県長野市出身。長野・川中島中→佐久長聖高。5000m13分22秒99、10000m28分46秒96
田中 葵/月刊陸上競技