【阪神】今季9度目の完封負け 岡田監督「なんにもないわ、ほんま」チグハグ攻撃に怒りモード
<日本生命セ・パ交流戦:ソフトバンク2-0阪神>◇14日◇みずほペイペイドーム あかん、今季初の「1人負け」や…。阪神が「日本生命セ・パ交流戦」のソフトバンク戦で今季9度目の完封負けを喫した。難敵モイネロを相手に序盤から好機をつくるも、あと1本が出ず。今季13度目の2ケタ三振で、直近4試合で3度目の無得点に終わった。岡田彰布監督(66)はチグハグな攻撃に「点なんか入るわけない」と怒りモード。セ・リーグチームでこの日唯一の黒星を喫し、首位広島とのゲーム差を3に広げられた。 ◇ ◇ ◇ 最後までチグハグな攻撃に、岡田監督は怒りのままにまくし立てた。 「ヒット出ても、走れ言うても走らんし、走ったらバッター空振りするし、走ったら勝手に打つし、点なんか入るわけない。もう全然、そら。なんにもないわ、ほんま」 象徴的だったのは2点を追う8回。1死から中野が左前打で出塁した直後だった。またとない反撃の機会。フルカウントからノイジーにランエンドヒットを指令するも、7球目の直球に空振り三振を喫して「三振ゲッツー」に終わった。「真っすぐ当たらへんねんもん。ストライク来ましたで、真っすぐに空振りするんやから。そら、何にもできひんやんか。走らすこともできひんやん、それやったら」。この日再昇格したばかりの助っ人の姿に、なかばあきれ気味だった。 ソフトバンク先発のモイネロを前に、最後まであと1本が出なかった。初回は2死一、三塁で5番原口が空振り三振。2回は先頭の渡辺が二塁打で出塁するも、豊田の遊ゴロに飛び出す走塁ミスで好機をつぶした。6回は近本の安打と盗塁で1死二塁としながら、原口と渡辺が連続三振。後味の悪い7残塁だった。 バットは空を切り続け、終わってみれば14三振。15三振だった11日オリックス戦(京セラドーム大阪)に続く、今季13度目の2ケタ三振を喫した。完封負けも今季9度目。指揮官も「ミスばっかりや。自分らでつぶしてしもうてるわけやからな」と振り返るしかない。この日、正午頃の博多駅には、到着した阪神ナインを見ようとファンが大挙していた。改札前に花道を作る形で熱烈歓迎を受けたが、勝利でお返しすることはできなかった。 これで2年連続となる交流戦の負け越しが決定。セ・リーグで“1人負け”となり、首位広島に3ゲーム差まで広げられ、3位巨人には0・5ゲーム差、4位DeNAにも1ゲーム差まで迫られた。ここが踏ん張りどころ。強敵ソフトバンク相手に、次こそ理想の攻撃で白星を奪い返したい。【磯綾乃】