村の特産、おかずやお茶請けに 源助蕪菜・大根のお漬け物【長野県泰阜村】
長野県泰阜村の伝統野菜「源助蕪菜」を使った漬け物の販売が同村内などで始まった。県の伝統野菜認証を受けて村特産品開発部会が手掛けており、売り切れしだい販売終了となる。村商工会は「来年1月初めごろまでは購入できるのでは」と見込んでいる。 源助蕪菜は野沢菜とは異なり、根元から葉が伸びて葉先が丸みを帯び、しゃもじ状になっているのが特徴。霜に数回当たることで葉の色が赤紫色になり、「独自の柔らかさと甘みが出る」という。 明治時代に愛知県西春町(現北名古屋市)の井上源助氏から伝わり、伊那谷を中心に普及。村内では現在、11軒の農家が生産している。 源助かぶ菜の漬け物は、しょうゆ長漬けの「おはづけ」と開封してそのまま食べられる「きりづけ」の2種類。おはづけが1袋300グラム410円(税込み)、きりづけが同200グラム410円(同)で、村商工会の担当者は「野沢菜より柔らかく食べやすい。ご飯のおかずにもお茶請けにもお酒にも合う」とPRする。 このほか村内で生産している源助大根の漬け物も合わせて販売中。ユズ風味の酢漬けときりづけタイプのしょうゆ漬けの2種類で、いずれも1袋200グラムで388円(税込み)。 村商工会によると、今年は高温が続いて虫による食害が多く発生。源助蕪菜の収穫量は例年を1、2割ほど下回った昨年と同程度か下回ると見込んでおり、漬け物の生産にも影響があるという。 4種類の漬け物は、同村平島田の東商店とJAみなみ信州泰阜店の他、下條村のファミリーマートJA下條店、阿南町のにしざかなどで販売している。飯田市のおよりてふぁーむとりんごの里では源助蕪菜のみ取り扱う。