フェルスタッペン、予選スロー走行でポールポジションは幻に。ラッセルが繰り上がり、決勝レースを先頭でスタートへ|F1カタールGP
F1カタールGPの予選で最速となったマックス・フェルスタッペン(レッドブル)だったが、予選中のスロー走行が原因となり1グリッド降格を受け、ポールポジションを失うことになった。 【リザルト】F1カタールGP スプリントレース結果 8位に終わったスプリントの後に行なわれた予選で、フェルスタッペンはそれまでの苦戦から大きな立ち直りを見せた。Q1とQ2を順調に通過すると、Q3ではジョージ・ラッセル(メルセデス)を0.055秒上回って最速に……6月のオーストリアGP以来のポールポジションを獲得した。 しかしこのポールポジションは幻となってしまった。フェルスタッペンには予選中に不必要なスロー走行があったとして、1グリッド降格ペナルティが科されたためだ。 ペナルティ対象となった事例は、タイヤのクールダウンラップ中に起きた。Q1の最初のアタックを終えた後、スロー走行して2回目のアタックに備えていたフェルスタッペンに、タイヤを温めつつ比較的速いスピードで走っていたラッセルがターン12で急接近。ラッセルは接触を避けるため、大きく進路を変更しなくてはならなかった。 ラッセルは当時、無線で「かなり危険だ」と報告していた。 その後スチュワードはこの一件の審議に入り、両ドライバーを召喚。検証の結果、フェルスタッペンが定められた最小ラップタイムよりも遅く走行していたため、1グリッド降格のペナルティが科されることになった。そのため決勝レースはラッセルがポールポジションからスタートする。 なおスチュワードはフェルスタッペンがスロー走行したことを認めているが、ラッセル側もプッシュラップでは無かったことが、通常科される3グリッド降格ではなく、1グリッド降格に軽減させる理由だったと考慮されたと説明している。 なおペナルティの決定前、スチュワードによる呼び出しを受けたフェルスタッペンは「奇妙だ」と語っていた。 「僕らは全員ただゆっくり走っていたんだ。何か違うことができたかどうか分からないよ」 「スチュワードのオフィスに行かなくちゃならない事実が、既に僕的にはかなり奇妙だ。こうなると次は僕も全開で走って、(他のマシンに)衝突するフリをするだけだね」 「彼(ラッセル)はブレーキをかけるべきだった。僕はブレーキをかけていたんだ。前のクルマと同じようにね。彼らを困らせたくはない。正直、シーズンも終盤だけどこういったことにはうんざりだ」
Jake Boxall-Legge ,Erwin Jaeggi