NASAが火星ヘリコプター「Ingenuity」のミッション終了を発表 約3年間で火星の空を72回飛行
JPLによると、Ingenuityは71回目の飛行(2024年1月6日)で約125秒間飛行する予定でしたが、実際には離陸から35秒後に緊急着陸しました。システムをチェックするための短時間の飛行として計画された72回目の飛行(2024年1月18日)では高度12mまで正常に垂直上昇したものの、降下中に地球との通信を中継しているPerseveranceとの通信が途絶えました。通信は翌日に再確立されたものの、Ingenuityのカメラで撮影された画像は少なくともローターブレードの1つが損傷したことを示していたことから、Ingenuityはミッションを終えることになりました。 Ingenuityのプロジェクトマネージャーを務めるJPLのTeddy Tzanetosさんは「IngenuityとPerseverance双方のチームの情熱と献身がなければ、火星ヘリコプターは72回どころか1回も飛行することはなかったでしょう。宇宙探査の未来に消えることのない足跡を残した史上初の火星ヘリコプターは、今後数十年に渡って火星や別の世界における航空機にインスピレーションを与え続けるでしょう」とコメントしています。今後は飛行運用を終えたIngenuityでシステムの最終テストを実施するとともに、残りの画像とデータが取得される予定だということです。 Source NASA/JPL - After Three Years on Mars, NASA’s Ingenuity Helicopter Mission Ends NASA Mars - Helicopter Status Updates