運転本数復活や乗継改善「24年春新ダイヤ」の要点 京葉線「改悪」の一方で利便性が向上した路線も多数ある
ただ、平日とは違って山手線外回り電車は、浜松町では京浜東北線快速のドア開扉10秒前に発車するダイヤになっており、京浜東北線から山手線外回りに乗り換えるには5分待つことになる。これにより王子→大崎間などで所要時間が最大5分増える。また、田端でも接続するとはいえ乗換時間は15秒と短い。山手線のダイヤを全体的に30秒~1分後ろ倒しにするなどして、しっかり相互接続にしてもらいたいものである。 ■ダイヤが揃うとこんなメリットが
品川駅でも大宮方面の京浜東北線から同じホームで山手線外回りに乗り継げるが、こちらは時刻が揃い乗り換え待ち時間ゼロ! 蒲田・大森から、大崎より先の各駅まで最大4分短縮だ。さらに、土休日は5分間隔で運転する中央・総武線各駅停車とも午前中(10~12時台)に限って運転間隔が揃い、新宿駅では山手線から中央線各駅停車への乗継時間はどの列車も1分に統一された。五反田・目黒・原宿などから東中野・高円寺・阿佐ケ谷・西荻窪などへ行く場合に最大5分短縮となる。
前述の品川接続も含めれば、京浜東北線から中央線各駅停車に乗り換えて大井町から中野に行く場合などで最大9分の短縮となり、これは大きい。 逆に中央線各駅停車から山手線外回りへの乗継は必ず4分待つことになり、信濃町・千駄ケ谷などから高田馬場・目白などへ行く場合は最大4分の増加だ。同時発着ならこちらも5分短縮だった。田端・浜松町の時刻もそうだが、山手線側の発車時刻があと1分後ろ倒しになることを期待したい。
発車時刻がわかりやすくなったのは南武線だ。乗客から見た変化としては、平日の快速発車時刻が川崎駅発毎時00・30分、立川駅発は毎時15・45分とキリのいい時間に統一されたのが目玉だが、実は利用者だけでなくJRにとってのメリットもありそうだ。 南武線は従来、平均往復時間(川崎駅から往復し、折り返し時間をはさんで再度川崎駅を出るまでの一巡の時間)が128分であったが、今回の改正で駅での折返時間が平均11分/回から平均7分/回へと4分短縮。川崎駅と立川駅の2回で計8分短縮され、平均往復時間は120分ちょうどとなる。快速・各駅停車合わせて毎時8本ある南武線では、従来は往復2.13時間(128分)×毎時8本で17編成の車両と乗務員が必要となる計算だったが、往復2時間×毎時8本なら16編成で済む。