サントリーのウェブアクセシビリティ改善プロジェクト:適合レベルAA達成と進め方
また、ガイドラインには、制作会社向けにタグの設定など、ウェブサイトをコーディングする際に気をつけるべき仕様がまとめられている。サイトオーナーは、制作会社との契約時にガイドラインを提示し、ガイドラインを遵守することを条件として発注している。
「ウェブアクセシビリティって何?」というサイトオーナー向け勉強会を開催
ガイドラインを整備後、300名いるサイトオーナーに、まずは「アクセシビリティとは何か?」を知ってもらうために、勉強会を3回にわけてオンラインで実施した。 勉強会は、ガイドライン策定に携わった、SSTとデジタルマーケティング部。加えて、アクセシビリティ強化にいち早く賛同したお客様センターサイトを運営する「お客様志向経営推進部」の3部署で実施した。お客様センターサイトの担当者が、“使う人にわかりやすい”とはどういうことなのか、お客様センターへの問い合わせ事例を含めて説明した。 ┌────────── たとえば、ある商品の説明で『ソーダで割る』という表現をしたときに、『ソーダとは何か』という問い合わせがあった。社内では当たり前に使っている用語であったが、一般の人にはピンとこない場合がある。『ソーダ(炭酸水)』という表現に変更したところ、問い合わせが減りました(石川氏) └────────── なお勉強会では、アクセシビリティのコンサルティングを行うインフォ・クリエイツの協力の元、視覚障害者がスクリーンリーダーの読み上げ機能を使って、ウェブサイトを利用するデモを行った。デモを通して実際の読み上げを聞き、きちんと設定していないと、理解しづらいことを体感してもらった。
┌────────── ウェブアクセシビリティを知らないサイトオーナーにも伝わりやすいように『お客様が知りたいことは何か』というテーマで発信したことで、重要性が伝えられました。障がいがある方/ない方とわけて考えるのではなく、すべての人にわかりやすく伝えるための施策であることが伝わったと思います(夏秋氏) └──────────