「緊張感があって面白いかな」

　試合の方は３－０とリードしてから、75分、83分にヴォルフスブルクにゴールを許して、ここ最近のチーム状態もあって、不穏な空気が漂い出す。 　12節でボルシアMGを３－１で下して５試合ぶりの勝利をあげたものの、12月３日のDFBカップ３回戦では３部のビーレフェルトにまさかの完敗。続くリーグでは下位に沈むホッフェンハイムとのアウェー戦で、１－１の引き分け以上の結果をもたらすことができなかった。それだけにこのヴォルフスブルク戦も終盤はかなりスリリングな展開になったものの、それでもしっかりと勝ち切ったのは大きい。 　 「(カップ戦に負けて）みんなでいいリアクションを起こそうと。カップ戦は何が起こるかわからないし、タイトル取れるチャンスでもあったので、そういう意味ではがっかりしましたけど。新監督のもとでリーグ戦ちょっとでも上に上がれるように目指しているので、気を落としすぎずにやっていこうと。すごくタイトな順位争いになっている。１つ勝てばトップ４も狙える位置にいけるし、逆に１回でも連敗すれば15、16位まで落ちる可能性もある。緊張感があって面白いかなと思います」 　堂安はそんな風に振り返っていた。ここまでチーム20得点のうち堂安は５ゴール・２アシストと実に３分の１に関わっている。上位争いに今後も食い込めるかどうかはこのエースの活躍にかかっているといっても過言ではない。 取材・文●中野吉之伴