全国高校生押し花コンテスト、熊本農生がグランプリ 農業経済科3年の5人、校内の花を活用 大胆な構図と新鮮な色使い評価
第21回全国高校生押し花コンテストで、熊本市南区の熊本農高農業経済科3年生5人が校内で咲いた花などを中心に作った作品がグランプリの文部科学大臣賞に選ばれた。萩風華さん(17)は「優勝を目指していたので達成感があってうれしい」と受賞を喜んだ。 大会は押し花の愛好家でつくるワールド・プレスフラワー協会(佐賀)が、高校生に押し花に親しんでもらおうと毎年開いている。13校から156点の応募があり、10月の審査会で作品の構図や押し花の技術を競った。 グランプリ作は「オオカミと仲間たちの夜」。満月を背景に、ほえるオオカミを、アジサイやパンジー、メランポジウムなど約30種の花や葉を使って表した縦90センチ、横55センチのタペストリー。色や濃淡の違う花で毛並みのグラデーションを表現し、大胆な構図や新鮮な色使いを評価された。 5人は、植え替えの時期に廃棄される校内の花壇の花を活用しようと、昨年から押し花を始めた。同協会講師の村崎專美[ひとみ]さん(70)=熊本市南区=に教わり、日ごろから使えそうな花を押し花にしておいた。花が酸化しないよう7月に制作を始め、夏休み中も4回集まって2カ月で仕上げた。
田中咲季さん(18)は「押し花を通して農業により興味を持った。将来は人手不足や金銭的な負担に悩む農業事業者を支える仕事をしたい」と話した。(諌山美羽)