マーリンズ戦の九回、今季51本目の本塁打を放つドジャースの大谷翔平＝9月19日、マイアミ（AP）

米大リーグで今季の成績を48本塁打、49盗塁としていたドジャースの大谷翔平（30）が19日、マイアミで行われたマーリンズ戦で2盗塁を決めるとともに3本塁打を放ち、メジャー史上初となる「50―50（50本塁打、50盗塁）」に到達、記録を一気に「51―51」まで伸ばした。今季放った51本塁打のうち、投手が有利とされるドジャースの本拠地、ドジャースタジアムで半数以上をマーク。驚異的な打球速度で本塁打を量産し、前人未到の大記録を刻んだ。 【写真】デコピンを抱きかかえる大谷夫人の真美子さん 1962年に開場したドジャースタジアムは両翼が約100・7メートル、中堅方向が約120・4メートル。外野とファウルゾーンのスペースが他球場に比べて広く、メジャーの球場の中では投手有利の球場として知られている。だが、大谷にその〝通説〟は無関係だった。 大谷が今季放った本塁打のうち、ドジャースタジアムで放った本塁打は26本。打率も3割台をマークしており、本拠地との相性がいい。 打者の打球速度や飛距離を計測している米大リーグ機構（MLB）のスタッツキャストによると、大谷の今季の平均打球速度は95・5マイル（152・8キロ）で、メジャーに移籍してから自己最高の数値をマークしている。今季自己最高の打球速度は119・２マイル（191・8キロ）で、今季のメジャーでは3位に位置する。ほかの打者を圧倒する打球速度からも、規格外のパワーであることが証明されている。 投手有利の球場という通説を覆し、新たな伝説を刻んだ。（浅野英介）