〈定年4.0時代到来〉中高年が知るべき労働市場の4つの変化…「人材不足の分野の仕事しか高齢者には選択肢がない」現状に抗う術はあるのか?
労働寿命と雇用寿命を延ばす必要性
2023年にWHOが発表した世界保健統計において、日本は平均寿命、健康寿命ともに世界ランキング1位となっています。人生100年時代、健康寿命が今後延びていくことを前提にするならば、生活する時間も、働くことが必要な時間も長くなると考えられます。 次に考えるべきは、労働寿命と雇用寿命について、です。あえてここでは2つを明確に分けて考えたいと思います。労働寿命は働くことができる時間、雇用寿命は企業などの組織に雇われる時間、を指すこととします。 万が一、雇用されることが難しい場合でも、自分から個人事業主やフリーランスとして働くことができる場合は、労働寿命を延ばすことができます。 以上のことを考慮すると、究極的には、雇われることを前提にするのではなく、自分で自分の仕事を「創る」ことで、労働寿命を延ばす努力をすることが、今後安心して生活していくためには必要だと考えられます。 文/後藤宗明 写真/Shutterstock
---------- 後藤宗明(ごとう むねあき) 1971年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。富士銀行(現・みずほ銀行)を経て、米国で起業。帰国後、米国のフィンテック企業の日本法人代表などを務めたのち、2021年に一般社団法人ジャパン・リスキリング・イニシアチブを設立し、代表理事に就任。現在は、リスキリングプラットフォームを提供する米国企業「SkyHive Technologies」の日本代表も務める。 ----------
後藤宗明
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