【渡辺満里奈と思春期の子育て】更年期でも容赦なし!愛しい我が子とのバトルの日々で気付かされたこと
育児や家事、仕事などで時間に追われる毎日。さらに追い討ちをかけるのがホルモンバランスの変化や更年期などによる心身の乱れ。子どもは言うことを聞かないし、天気が悪いと体調を崩すし、SNSからはなんだか不穏なニュースが流れてくる……。残念ながらオトナの女性にとって「不機嫌」にならざるを得ないことが世の中には溢れています。 渡辺満里奈さんが夫・名倉潤さんとの結婚を決めた理由「『結婚を前提に』と彼に言われて、初めて結婚について考えた」 デビュー当時からずっと変わらないハッピーな雰囲気を纏い、タレントとして幅広くテレビやラジオで活躍中の渡辺満里奈さん。2005年にお笑い芸人の名倉潤さん(ネプチューン)と結婚。健やかに育った息子さんと娘さんは現在ともにティーンエージャーに。家事に仕事にと充実しつつも、忙しい毎日を送りながら、常に笑顔で幸せオーラで輝いて……。 そんなハッピーなイメージの満里奈さんも、50代に突入。実は私たちと同じで「不機嫌」だった!? オトナになるのは、誰もが初めてのこと。肉体的にも精神的にも初めて訪れる変化に不安を感じる女性たちにそっと寄り添い、一緒に闘ってくれる満里奈さんのエッセイ! 今回のテーマは「思春期のお子さんとの向き合い方」について。 ティーンエイジャーになった娘さんとのバトルの日々! 親としての思い、そして気がついたこととは?
子どもの思春期と不機嫌
この原稿を書いている部屋はいわゆる書斎となっていて、家を建てる時に夫の憧れを形にしたような部屋になっているのですが、作ったはいいけど本人はまーーったく、一切使わず、私の部屋と化しています。夫はというと家族が集うリビングルームがいちばん居心地がよく好きで、家にいる時はリビングのソファでお地蔵様のように穏やかな顔で家族が行き交うのを見ています。 大きめに作った本棚には本がつまり、床には子どもたちの使わなくなった教科書やノートが積み上がり、書斎だというのにアイロン台はあるし、洗濯物はたたんで置いてあるし、私の趣味の編みかけのセーターやら何かの時に使うだろうと思って置いてある段ボールやらで、ひどく雑然としたこの部屋。その一角にたくさんの写真が積み上がっているスペースがあります。子どもたちが小さかった頃の写真。生まれた時から、小学生くらいまでの数えきれないほどの写真。整理しようかと思いそこに手を伸ばしたが最後、 「ひゃー、こんなに小さかったんだね! 可愛いのぉ……」 「ああ、この時風が強かったよね。でもいい表情してるねぇ」 「この七五三のとき、本当に機嫌悪かったよねぇ。ま、でもそれも思い出だよね……」 と、終わることを知らない沼へとはまってしまうのです。一枚一枚、アルバムに貼るものなんて選べやしない。この写真たちはどう整理したらいいものかと、日がな一日眺めることになる。 長男が生まれたその瞬間から、私たちの生活は一変しました。生まれる前と生まれた後、それはパチンとスイッチを切り替えたように世界が変わったような気がしたものです。 ――家族がひとり、増えた……。 しかもつきっきりでお世話をしないと生きていけないという儚い存在。命をかけて守る、かけがえのない存在!と思っているけど、夜中の授乳、夜泣きなどで眠れぬ毎日はそれなりに大変でストレスが溜まることもありました。ストレスが溜まりすぎて、当時は母乳によくないと言われていた甘いものを毎日食べてしまったことも。しかし大きな事故や病気もなく、なんとか無事に育ってくれて、今や16歳。そして娘は13歳。 そうです、思春期ってやつです。 ああ、あの時もっとこうすればよかった、こんな言葉をかけてあげればよかった、あんなに怒る必要なかった、などなど後から考えるとたくさんの反省が湧き出てきます。でも渦中にいるとそれどころではなかったのも確かです。感情的になっては反省することも数えきれないほどありました。我が家は男の子と女の子で、生態も性格も違います。こちらも毎日が初めての日。今は思春期の渦中であり、トライ&エラーの日々はまだまだ続きます。でもいちばん大変だったのは、2年ほど前、娘が小学5年から6年の間でした。